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Cinema Review

プロジェクト・ヘイル・メアリー | Project Hail Mary (2026)

  • May 17
  • 2 min read

4.3/5.0

「火星の人 (The Martian)」で一躍注目を浴びた米国の小説家、アンディ・ウィアーによる小説を原作とするSF映画で、「スパイダーマン: スパイダーバース」の製作・脚本を手掛けたフィル・ロード & クリス・ミラーが監督を、「ブレードランナー 2049」や「ファースト・マン」で主演したライアン・ゴズリングが主人公を演じている。


主人公が目覚めると、自分が記憶を失っていることに気づく。

そこは地球から約12光年も離れた場所にある宇宙船の中で、同乗したとみられるクルーは既に死んでいた。

主人公は自分が何者だったのか、なぜ宇宙船に乗り込むことになったのかを思い出そうとする。

そして、太陽の温度が謎の現象によって低下し、人類が数十年内に滅亡する危機にあるという記憶がよみがえってくる。

その回避方法発見のため孤独な探索を続ける主人公は、人類文明によるものではない宇宙船を発見する…


回想シーンで描かれる地球での日々以外の宇宙パートのほぼ全部がライアン・ゴズリング (と、その相棒となる異星人) の芝居で構成されていながら、楽観主義と物悲しさの両方が感じられるゴズリングの演技と巧みな脚本構成に惹き込まれる。

現代のVFX技術がふんだんに使われながらもそれに頼りきらず、実物人形のアナログ操演で表現された異星人の演技が素晴らしく個性的。

異文明とのファーストコンタクトものとしてはやや緊張感に欠けるかもと感じられるものの、奇妙なコンビの奮闘を観ていてとても楽しい気持ちになる。

「ヘイル・メアリー (最後の神頼み)」として故郷から遥か遠くの宇宙へ送り出された2人のミッションがどのように決着するのか、原作小説を読了済ながら、映画を鑑賞していて久しぶりにドキドキしてしまった。


小説版と映画版で主人公とその相棒それぞれの感情の描かれ方にやや差異があるものの、映画という表現媒体への翻案としてはとても成功している作品だと感じた。

ロード & ミラーコンビの、ポジティブで笑えるけれど感情に強く訴えかけてくる演出の持ち味が最大限に発揮されている。

SFファンのみならず誰もがワクワクできる、とても高品質な大作SF映画といって間違いないだろう。

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Shoji Taniguchi | 谷口 昇司

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美術大学にて映像を中心に学び

現在はマーケティング業界で働き中

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