ラブ、デス&ロボット シーズン4 | Love, Death & Robots Season 4 (2025)
- Shoji Taniguchi
- 5月24日
- 読了時間: 3分
更新日:6月9日
3.8/5.0
エッジィな作風で知られる映画監督のティム・ミラーとデヴィッド・フィンチャーが製作総指揮として携わり、ミラーが設立したブラー・スタジオが製作する、NETFLIX配信のショートアニメーションシリーズ。
どの作品も数分から数十分程度の短篇ながら、それぞれに強烈な世界観と作風がある。
特に#1「Can't Stop」と#4「400 Boys | 400番街のボーイズ」は傑作!
「Can't Stop」4.4/5.0
レッド・ホット・チリ・ペッパーズによるライブコンサートの熱狂をバンドメンバーも観客もマリオネット (のCG) で表現するという演出のクレイジーさに度肝を抜かれる。
レッチリ全員の演技/演奏の超絶再現は、もう本人にしか見えないレベル。
「Close Encounters of the Mini Kind | ミニとの遭遇」3.9/5.0
異星人による地球への侵略が、ミニチュア撮影の視点とトーンで描かれる。
壮絶で凄まじい闘いと、極小世界で描かれる演出 (神の視点なのかも) のギャップが面白い。
「Spider Rose | スパイダー・ローズ」3.7/5.0
ハードかつバイオレンスなSF復讐劇。
物語としてはよくまとまっているが、それほど大きな驚きは得られなかった。
「400 Boys | 400番街のボーイズ」4.9/5.0
荒廃した世界で、生き残ったギャング達が驚異の存在達と対峙する。
日本の漫画やアニメーション (特に大友克洋の「AKIRA」) へのリスペクトが明らかで、全てのカット割・アングル・色彩計画・音響といった演出が完璧に決まっている。
アニメーション史に残るのではないかと感じるレベルの傑作。
「The Other Large Thing | もうひとつの大きなもの」3.3/5.0
SFショートコメディとして面白いけれど、他篇に比べると凡庸。
「Golgotha | ゴルゴタ」3.6/5.0
Season4においては、今作のみ実写ベースの映像作品となっている。
異星人とのファーストコンタクトものだが、少しツイストがあって面白い。
「The Screaming of the Tyrannosaur | ティラノサウルスの叫び」3.5/5.0
SF x 恐竜 x レース x 剣闘というジャンルミックスな作品。
演出がダイナミックで面白いとは感じるが、やや平凡な印象。
「How Zeke Got Religion | ジークの宗教」3.9/5.0
第二次世界大戦において、ナチスが進めてきた秘策を阻止する任務に赴く米国兵達。
ミリタリー x オカルト x バイオレンスホラーのジャンルミックス。
演出のレベルが非常に高く、主人公達が対峙する脅威の描かれ方が圧倒的。
「Smart Appliances, Stupid Owners | スマート家電と愚かな人間たち」2.9
家電達がそれぞれ人間について語る、インタビューを模した短篇。
軽妙なユーモアが面白くて可愛いらしいけれど、他篇に比べるとちょっと退屈…
「For He Can Creep | 彼は忍び寄る」3.5/5.0
ある詩人を巡る、猫とサタンの闘い。
ハイレベルで安定した演出だけれど、特筆すべき点もあまりない。