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Cinema Review

マニブスの種 | manibus seeds (2021)

  • 執筆者の写真: Shoji Taniguchi
    Shoji Taniguchi
  • 2 日前
  • 読了時間: 2分

2.1/5.0

俳優 兼 映画監督の芦原健介による短篇で、新型コロナ禍にあった2021年に製作された作品。

工場で働き質素に暮らす主人公のもとに届いた差出人不明の封筒には、謎の植物の種が入っていて… という導入。


あえてジャンルを区別すればSFホラーということになるのかなと思うが、結末には少し意外性があり、面白かった。

コロナ禍という、人類史上体験したことのない規模の環境激変によって起きたコミュニケーションのあり方の変化が、脚本に反映されているように感じる。

ただ、おそらく限定された予算でたくさん工夫して製作されたものであろうと想像はしつつも、種が成長して出現する生物のチープさにはうーんと感じてしまった。VFXがどうこうではなくて、単純に演技づけに問題があるような…


主人公を演じる菅野貴夫は寡黙な主人公を好演していると感じたし、職場の同僚の女性を演じる小島彩乃の存在感も良かった。

が、俳優達の表情の変化や身体の演技で十分に表現できるだろうと思える些細な内容まで、全てを台詞にして喋らせてしまう演出は、とても気になってしまった。

芦原監督の演出力の不足もあるかもしれないが、それよりは邦画全体にある悪しき慣習というか… 伝わらなかったらどうしよう病のように感じる。

製作者達が、俳優の本来の表現力を信じていないのか? 観客の鑑賞力を信じられないのか? それとも両方なのだろうか…

短篇なのに無駄に冗長に感じる間も多く、そこに演出を見つけられなかった (これ何の時間?) ところもやや残念。

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Shoji Taniguchi | 谷口 昇司

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美術大学にて映像を中心に学び

現在はマーケティング業界で働き中

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Kazari
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