ハロウィン・キラー! | Totally Killer (2023)
2.8/5.0
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に「スクリーム」を掛け算したら面白くなるに決まっていますよね、と企画書類に書いてあったんじゃないかと思ってしまう映画だった。
2020年代から見た1980年代の、良くいえば大らかな、悪くいえば粗雑な文化のひとつひとつに主人公が丁寧に突っ込んでいくところはちょっと笑えた。
ただ、これも時代性を描く意図だったのかも知れないが、頻出する下ネタの多くは何だか単純に滑っていたように感じた。
主軸となる殺人犯の凶行阻止の筋書きは、破綻はしていないにしても、どうしてもやや雑な感じが…
色々な登場人物を怪しいと思わせつつ、えーこの人が犯人なのという驚きがあまりなかったのと、他のキャラクター達の個性も活かせていない感じで、全てのパーツが微妙にピタッとはまらず惜しい印象。
個人的には映画の脚本に多少の粗があっても鑑賞中は映画的な嘘に乗って楽しめる方だけれど、綻びが多過ぎるとさすがに冷めてしまう。
演出的な省略や跳躍の仕方は難しいものだなと、あらためて感じた。