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Cinema Review

スランバー・パーティー大虐殺 | The Slumber Party Massacre (1982)



1.3/5.0

2023年に日本初公開という情報と80年代感が強いビジュアルで、近年よく製作されている80'sリスペクトな最新の映画なのだろうと鑑賞したが、それは大きな勘違いで、実際には1982年にアメリカで公開されながら日本ではずっと未公開だっただけということに、鑑賞後やっと気づいた。

道理で80年代の再現レベルが異常に高いなと感じたわけだ、そもそも再現ではなく実際に80年代に撮られたのだから当たり前だ。


製作された時代はさておき中身が面白ければ問題なかったのだけれど、B級映画の帝王 (King of the Bs) と呼ばれるロジャー・コーマンが製作に関わっていることもあり、実に空虚で浅くチープなスラッシャーといった趣で、当時流行した「悪魔のいけにえ」「ハロウィン」「13日の金曜日」といった著名な映画に似せようとしつつも、良いところを見つけることが難しいほど全ての演出のレベルが低く、80分弱という比較的短い時間でもかなりしんどいと感じてしまうほどだった。


電気ドリルを武器に持つ殺人鬼が、パジャマパーティで盛り上がる女子達を襲う。それ以外に語るべきところはない。

殺人鬼の正体はかなりの序盤から明らかになるし、映画的な仕掛けも登場人物達の駆け引きもない。

くわえて、物語における主人公の立ち位置がよく分からないし、物語の展開に全然関連しないし、物語を牽引するような活躍もほぼない。


80年代の映画にはこれぐらいの緩さへの許容もあって牧歌的だったな〜と思い出せるという点では、僅かながら価値があるかも。

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Shoji Taniguchi | 谷口 昇司

Creative Director

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美術大学にて映像を中心に学び

現在はマーケティング業界で働き中

映画やドラマを観ている時間が幸せ

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Kazari
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