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Cinema Review

ブゴニア | Bugonia (2025)

  • 2 days ago
  • 2 min read

4.0/5.0

「ミッドサマー」や「ヘレディタリー」を監督したアリ・アスターが製作し、「哀れなるものたち」を手掛けたヨルゴス・ランティモスが監督した、ジャンルの分類が難しいサスペンスでありブラックコメディ。

2003年に韓国で製作された「地球を守れ!」のリメイク作品。


エマ・ストーンが演じる主人公は巨大製薬企業のCEOで、社会的な成功者ではありながら、その非情さから悪の象徴と見做されている。

そのCEOを誘拐・監禁するのが、ジェシー・プレモンスが演じる養蜂家で、密かに地球を支配しているアンドロメダ星人が存在するという陰謀論に取り憑かれている。

養蜂家とその従兄弟はCEOを追い詰め、4日後の月食の夜に地球を訪れるアンドロメダ皇帝に自分達を会わせろと要求するが、知恵が回るCEOとの対話を重ねるうちに、言いくるめられそうになる。


「女王陛下のお気に入り」や「哀れなるものたち」でヨルゴス・ランティモス作品に出演してきたエマ・ストーンと、「ブレイキング・バッド」や「シビル・ウォー アメリカ最後の日」で一度観たら忘れられないほどの静かな狂気を秘めた演技で注目されたジェシー・プレモンスの演技レベルの高さが、映画の品質を下支えしている。

特にジェシー・プレモンスの、抑制的かつ繊細な表情と身体の演技は素晴らしく、役を演じているのではなく実際にこういう哀しさと滑稽さを纏った人物が実在していると錯覚してしまうほど。


全く予期せぬ方向に展開し、何が真実でどれが妄想なのか分からなくなる脚本には驚かされる。

虚構のような物語にすがらざるを得ない人間の悲哀や、それを他者にも押し付けようとする残虐さが、皮肉たっぷりに描かれていて、笑うべきなのか真面目に受け止めるべきなのかの判断が簡単ではない、複雑な読後感が残る。


一筋縄ではいかない作品を観たい映画ファンにはぴったりな、強烈なオリジナリティを感じる作品だった。

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Shoji Taniguchi | 谷口 昇司

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美術大学にて映像を中心に学び

現在はマーケティング業界で働き中

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