入国審査 | Upon Entry (2023)
- Jul 18
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4.3/5.0
ベネズエラ出身のアレハンドロ・ロハスとフアン・セバスチャン・バスケスが共同で脚本・監督を手掛けたサスペンス。
移民としてバルセロナで暮らす2人の実体験から着想を得たという、ほぼワンシチュエーションで展開する低予算映画。
主人公はバルセロナ在住のベネズエラ人のディエゴとスペイン人のエレナで、事実婚の関係にある。
エレナが米国のグリーンカード抽選に当選し、移民ビザを取得できたことをきっかけに、2人は米国への移住を決意する。
しかし、2人が降り立ったニューヨークの空港での入国審査カウンターで、別室へ連行され、移民局の審査官に尋問されることになる。
海外旅行をしたことがある人ならば誰でも経験があるといってもいいだろう、入国審査カウンターで味わう緊張。
この映画ではその瞬間から事態がどんどんと悪化していき、その展開に息が詰まる。
審査官による鋭い尋問によってエレナが知らされていなかったディエゴの過去が明らかになる脚本と、ぐらつき始める主人公2人の関係性。
過剰な劇伴もVFXもカメラワークも使わず、丁寧でオーソドックスなアングルと俳優達の演技だけで構成された画づくりが素晴らしい。
終劇間際のツイストとその幕切れのタイミングの演出が強烈で、最後まで目が離せない。
移民や異文化に対する警戒と、許容よりも拒絶が優先されつつある現在の世界情勢が批評的に活写された傑作。
その問題への向き合いは、米国や他国だけでなく既に日本でも必要になっていることで、他人事ではないのだと気付かされる。























