The Witch / 魔女 -増殖- | The Witch: Part2. The Other One (2022)
1.5/5.0
3部作構想だと知り、1作目を観ていたこともあってこの2作目も鑑賞した。
アクションシーンの斬新さや過激さを作品の見どころにしたいのだろうと分かり、いくつかへえと感じたシーンもあったが、そういった部分以上に演出全般の浅さというか子どもっぽさが目につき、観ているこちらが恥ずかしくなってしまった。
具体的には、今どきそんな書き割り的でマンガ的な人物の描き方ってどうなのと感じる点の数々。
精神的余裕がある人物はガムを噛む、やさぐれた人物は酒瓶をラッパ飲みする、まだ全力を出していない人物は口笛を吹く、只者ではない人物は母国語以外の言語 (韓国人にとっては英語) も話す、等…
まるで、まだ世間や社会を知らない中学生が深夜にノートに殴り書きしたようなキャラクター設定。
韓国映画の品質水準はこの20年ほどで飛躍的に向上し、傑作だと思うものもたくさんあるが、それらの作品はこの作品のようにキャラクター造形・背景・心情を描くことに手抜きせず、複層的に描くことに取り組み、そして成功している。
個人的にはむしろ、人間が持つ複雑性の描き込みの深さこそが韓国映画の強みであり凄みだと思っているので、この作品のような韓国映画も一定の評価と興収を得ていることは理解しつつ、世間には色々な評価軸があるものだなとあらためて感じた。
観ていて辛くなっちゃいそうなので、続篇の3作目は観ないかも…