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Cinema Review

オブセッション 災愛 | Obsession (2025)

2 days ago
2 min read

4.0/5.0

YouTubeで映像作品を発表してきた新鋭クリエイター、カリー・バーカーの初長編監督作品となるホラー映画。

低予算で製作されながらトロント国際映画祭にて観客賞を受賞し、大きな興行収入を記録している。

今後のマーベル「X-MEN」シリーズにおける超有名キャラクターを演じるのではと噂されているインディ・ナバレッテが出演。


楽器店でアルバイトとして働く冴えない主人公のベアは、バイト仲間のニッキーに想いを寄せている。

ニッキーへ贈るプレゼントを探そうと主人公が入った雑貨店で見つけたのは、使用者の願いが1度だけ叶うといわれるうさんくさい玩具だった。

ニッキーに誰よりも自分を愛してほしいと願いそれを使った主人公とニッキーの関係性が、劇的に変化していく。


ニッキーを演じたインディ・ナバレッテの超越的に強烈な演技が何よりも印象に残る。

怪演とか体当たりの演技などの安易な言葉ではとても形容できない、悪夢のような実在感。

美しい存在が段々と崩壊していきながらもかろうじて作動し続けることの恐怖は、他の映画ではなかなか体験できない。

その演技力が認められ、映画業界内だけでなく世界から注目を集めたことにも納得できる。


カリー・バーカー監督の演出と編集も卓越していて、今作が初長編監督作品だという事実に驚かされる。

派手なVFXやおおがかりなセットなどはほとんど使われていなくとも、俳優達の演技への信頼、明確な意図をもって設計されたライティング、楽曲を含む音効によるテンポの緩急で展開をシャープにまとめあげていて、素晴らしい才能の持ち主だと感じる。


YouTube出身の若手映像クリエイターが注目を浴びる映画を形にする流れが盛んで、映画好きであればあるほどバイアスをかけて鑑賞してしまう時代の空気がまだあるけれど、"YouTube出身の映像クリエイター" と捉えるよりは "才能ある映像クリエイターが作品発表の場としてYouTubeを使っていた" と捉える方が、きっと正しく健全なのだろう。

カリー・バーカー監督の次回作が楽しみ。

cinemagirls

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Shoji Taniguchi | 谷口 昇司

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美術大学にて映像を中心に学び

現在はマーケティング業界で働き中

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