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Cinema Review

グレースフィールド・インシデント | The Gracefield Incident (2017)

  • 執筆者の写真: Shoji Taniguchi
    Shoji Taniguchi
  • 7月23日
  • 読了時間: 2分

1.8/5.0

カナダ製作のSF x ファウンド・フッテージスタイルのホラー映画で、監督・脚本・製作・編集・主演という驚異の5役をマチュー・ラザというクリエイターが担っているとのこと。


グレースフィールドにある別荘に赴いた3組の男女カップルが異常な現象に遭遇するというシンプルな物語なのだけれど、これまで数多製作されてきたファウンド・フッテージものとの違いといえば、今作の映像を撮影したカメラは主人公の義眼の中に組み込まれた小型カメラという設定であるところ。

ただ、主人公以外の登場人物が持っているカメラが撮影したというテイの映像とも頻繁にスイッチするし、それについて納得がいく編集上の理由も特にないので、義眼カメラという設定自体に果たして意味があったのか? というツッコミの気持ちを多くの人が持ちそう。


また、ファウンド・フッテージものといえば、あくまでも「実際に撮影・収録された事件の映像と音声」という前提でフィクションを楽しむという約束事があるのだけれど、この作品はどう考えても後づけ編集にしか聞こえない効果音がド派手かつ頻繁に鳴り、演出のスタンスが終始ブレてしまっているなぁと感じる。


物語の基本的な展開としては、異常現象が発生、必死に逃げる、次の現象が発生、逃げる… の繰り返しで、特に中盤では変化に乏しい演出にダレてしまう。

面白いと感じたのは異常現象についての描写の強度で、チラ見せばかりで結局何が起きているのか分からないといったフラストレーションはほぼなく、かなりハッキリとした「怪異」が映り込むところが少し新鮮。

ただ、終盤での種明かし (なぜ主人公達が異常現象に巻き込まれたのか、を含む) については、序盤にあった伏線回収的な内容にはなっていつつも、いくら何でもそんなわけあるかと笑ってしまった。


SF好きの自分としては駄作とまでは言いたくないけれど、決して誰かにおすすめできる作品ではないなとも感じてしまった。

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Shoji Taniguchi | 谷口 昇司

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美術大学にて映像を中心に学び

現在はマーケティング業界で働き中

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Kazari
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