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Cinema Review

ロングレッグス | Longlegs (2024)

  • 執筆者の写真: Shoji Taniguchi
    Shoji Taniguchi
  • 3 時間前
  • 読了時間: 2分

3.8/5.0

ホラー映画界の新鋭とも評されるオズグッド (オズ)・パーキンスが脚本・監督を担い、米国にて記録的なヒットとなったホラー映画。

「神は銃弾」等に出演し、スポーツ選手としても活躍するマイカ・モンローが主人公のFBI捜査官を、名優であり怪優であるといってもいいであろうニコラス・ケイジが、タイトルにもなっている謎のシリアルキラー、ロングレッグス役を演じている。


舞台は1990年代の米国、未解決連続殺人事件の捜査任務についた主人公が、暗号を用いて記された「ロングレッグス」という署名入りの手紙をはじめとする謎だらけの手がかりをもとに、事件の真相に迫っていく… という筋書き。

主人公には霊感もしくは直感ともいえる超能力が備わっており、それを活かしながら事件の真相に近づく行為が、主人公自身も気づかなかった自身の過去と向き合っていく行為になっていく。


物語とは直接には関連しないが、動よりは静をベースに構築されている様々なカットのアングルやアートディレクションが見事で、その美しさと残虐な脚本展開のギャップをとても新鮮に感じた。

個人的には、かつて夢中になって楽しんだドラマ「ツイン・ピークス」が思い出されるような映像の質感と、奇妙な謎と、モチーフ達。

俳優達の演技も、映像のトーンと同じく抑制的でありながらレベルが高い。

シリアルキラーとして登場するニコラス・ケイジの存在感は、私のようなニコラス・ケイジ大好きの映画ファンには期待通りもしくはそれ以上。

そうでもない鑑賞者にとってもきっと充分なレベルで、この世のものとは思えない異物を目にする恐怖を感じることができる。


真相を書いてしまうと未鑑賞者の興を削ぐことになるので避けつつ、脚本上のツイストや伏線がしっかりあり結末にもモヤモヤするところは少ないのだけれど、今作のモチーフやテーマは日本人の宗教観や民族文化と少し遠いところにあり、日本では米国在住の人達と同じレベルでの恐怖を覚える人は多くないかも知れないと感じた。

「この10年で最も怖い映画」といった世間の評価もあると知りつつ、個人的にはそこまで恐怖度が高いとは感じられなかったが、上質な作品であることは間違いがない。

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Shoji Taniguchi | 谷口 昇司

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美術大学にて映像を中心に学び

現在はマーケティング業界で働き中

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