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Cinema Review

ファイナル・デッドブラッド | Final Destination: Bloodlines (2025)

  • 執筆者の写真: Shoji Taniguchi
    Shoji Taniguchi
  • 3 日前
  • 読了時間: 2分

3.8/5.0

惨劇を予見して回避した主人公やその周辺人物達がその後も見えない死神に命を付け狙われるという「ファイナル・デスティネーション」シリーズの6作目で、今作が初メジャー作品の監督となるアダム・スタインとザック・リポフスキーが手掛けたホラー映画。


基本的な物語の導入は前述の通りで、氏の描かれ方もこれまでのシリーズの「ピタゴラスイッチ」的な仕掛けを踏襲していて怖いが、今作が過去作と明らかに違っていて面白いと感じたのは、ただこれまでの基本設定だけを踏襲したマンネリな続篇としてではなく、過去作で起きた全ての惨劇に理由と起源があり、それらが俯瞰的につながる巧妙な脚本になっていたところ。

もちろんそれは後付けの設定ではあるが、ただ人間が死神に追われて大変な目に遭うというパニック映画を越えた物語の語られ方になっていたところには感心した。

とはいえ、恐怖と笑いは紙一重であるとはよく言われるが、今作でも思わず笑ってしまいそうになるほどの趣向を凝らした仕掛けの連鎖とグロテスクさで死が描かれるので、痛い描写が苦手な人には鑑賞をおすすめできない。


過去シリーズに共通して登場してきた俳優トニー・トッドの遺作ともなった今作では、彼が演じてきたキャラクターが重要なタイミングで登場し主人公たちに向けて死生観を語るシーンがある。

その台詞はこのシリーズの世界観を越え、トニー・トッド自身の辞世の言葉のように聞こえて、心に残った。

トニー・トッドが自身に残された時間を僅かであると理解していたからこそ生まれたであろう、とても重量のあるシーンだった。


14年ぶりに復活したシリーズの6作目となる今作は興行・評価ともに大成功し、シリーズ復活の火花となったそうで、7作目の製作も進行中だという。

またマンネリにはなって欲しくないけれど、次回作の公開も楽しみに待ちたい。

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Shoji Taniguchi | 谷口 昇司

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美術大学にて映像を中心に学び

現在はマーケティング業界で働き中

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