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Cinema Review

Two (2021)

  • 執筆者の写真: Shoji Taniguchi
    Shoji Taniguchi
  • 7月23日
  • 読了時間: 2分

更新日:8月29日


2.7/5.0

スペイン製作のNETFLIX映画で、約70分でコンパクトにまとまったサスペンス中篇。


面識のない男女がベッドで目覚めると、お互いの腹部が何者かによって縫合されており、両者ともなぜ自分達がそこにいるのか、誰に連れてこられたのか、なぜそんな状況に置かれたのかが分からないという導入。

目覚めると謎の状況に… といった物語の始まり方はサスペンスジャンルの定石でありながら、男女が物理的に離れることができないという制限の中で試行錯誤する演出は面白い。


映画のタイトルでもある「2」が物語のキーとなり、2人の過去や真実が次第に明らかになってくる展開にも面白さはあるが、真犯人の描写やその動機の説得力の部分で急にガクッと映画のレベルが下がり、もしかしてこれは真顔でボケる様式のギャグなのかと疑ってしまうところがあった。

サスペンス映画らしいミスリードのような仕掛けもなくはないものの、それもあまり上手くいっておらず、消化不良感が残る。

結末まで観ると、どうやらギャグではなく極めて真面目なスタイルだったことが分かって、予想外といえば予想外…


エンドロール直前の印象的な終劇演出も含め、高尚かつ哲学的でアートな読後感を感じさせたいのであろう製作者達の心意気は受け取りつつも、何だかいろいろギクシャクしていた部分のノイズが気になり、駄作ではないにしても傑作とも秀作ともいえない、独特な味わいが残る作品だった。

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Shoji Taniguchi | 谷口 昇司

Creative Director

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美術大学にて映像を中心に学び

現在はマーケティング業界で働き中

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Kazari
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