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Cinema Review

キッド | The Kid (1921)



5.0/5.0

公開から1世紀経っても、そしてきっとこの先も色褪せない、上手に生きられない人々の悲哀と普遍的な愛のあり方が描かれた傑作。


チャップリンの凄まじい身体と表情の演技で台詞がなくとも喜怒哀楽の感情が伝わってくるし、何よりスラップスティックコメディの始祖ともいえる圧倒的な存在感がある。


中盤のキッド争奪戦におけるドタバタな面白さは当然として、キッドが主人公との離別に絶望し彼を求めて泣き叫ぶその悲痛な表情、そしてキッドを自分の元に取り返した主人公が束の間の安堵の後に見せる、いつまで続くか分からない2人のささやかで幸せな暮らしから目を逸らすかのようなシリアスな表情の切なさに、涙がこぼれた。

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Shoji Taniguchi | 谷口 昇司

Creative Director

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美術大学にて映像を中心に学び

現在はマーケティング業界で働き中

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