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Cinema Review

ダークシティ | DARK CITY (1998)



4.5/5.0

「アイ・ロボット」や「ノウイング」といった、極めて通好みなSF映画を手掛けてきているアレックス・プロヤス監督の1998年の作品で、大好きな映画なので久しぶりに再鑑賞した。


SF的な設定があることは物語が始まってすぐに分かりながら、その始まり方や世界感のトーンは完全に1940年代のフィルムノワールを下敷きにしていて、その異物感や融合感がとても独特で面白い。

ただ、物語の展開はとてもスピーディで、退屈するような冗長なシーンはほとんどなく、現代的なテンポの演出でストレスが少ない。


マニアにしか受けないカルト映画という評価もありながら、この映画の翌年に公開された「マトリックス」をはじめ様々な作品に大きな影響を与えたとも言われているが、確かにこの映画には思わず参考にしたくなるような魅力的で個性的な世界観・モチーフ・アングル・セットほか様々な要素があると感じる。

特に中盤で主人公が目にする、映画の舞台である街が「調整 (チューン)」されるシーンの異常なオリジナリティは、SFファンではなくとも一見の価値があると思う。

また、終盤で明らかになるこの物語の壮大な全貌には、古典SF小説が好きな人なら予想できてしまいそうだけれど、それでも度肝を抜かれるであろうレベルの飛躍があり、SFファンの自分としてはそのぶっ飛び加減がとても楽しい。


再鑑賞して初めて気付いたが、映画冒頭から終劇まで、劇伴がほとんど途切れることなく、かつやかましいぐらいの圧で聴こえてくる。

演出要素のひとつとして人物達の感情の変遷を音で描いたり、劇的な展開感を支えたりで貢献しているのだけれど、それにしてもやかまし過ぎるかも。

いちどそれを意識してしまうと払拭することが難しく、あまりにも劇伴の主張が強い演出にちょっと笑ってしまう人もいるかも知れない。


俳優としては、2001年から放映が始まった「24 -Twenty Four-」で大当たりな主人公役と巡り合う前の、キャリア的に全く恵まれていない頃のキーファー・サザーランドを見ることができて面白い。

「24」の主役であるジャック・バウアーのキャラクターが世界的に認知されてからはキーファーが自分の演技を同役に寄せてしまっているように感じるが、この作品ではジャック・バウアーとは似ても似つかない、得体の知れない博士を絶妙な不気味さで演じており、その存在感はとても強い。

また、若かりし頃のジェニファー・コネリーの奇跡的なレベルの美貌が、この映画の美しく奇妙な世界の中に永遠に残るという点でも、この映画には大変な価値がある。

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Shoji Taniguchi | 谷口 昇司

Creative Director

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美術大学にて映像を中心に学び

現在はマーケティング業界で働き中

映画やドラマを観ている時間が幸せ