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Cinema Review

スター・ウォーズ: キャシアン・アンドー シーズン2 | Andor Season 2 (2025)

  • 執筆者の写真: Shoji Taniguchi
    Shoji Taniguchi
  • 4 日前
  • 読了時間: 2分


4.4/5.0

超有名SF「スター・ウォーズ」のドラマシリーズで、スピンオフ映画作品「ローグ・ワン / スター・ウォーズ・ストーリー」の物語に直結する4年間を、3話ごとに1年が経過する形で描く全12話の人間ドラマ。

「ローグ・ワン」の脚本や再撮影とポストプロダクション監修を務めたトニー・ギルロイが、原案・脚本・製作総指揮を担っている。

主人公のキャシアン・アンドーを演じるディエゴ・ルナも、製作総指揮に名を連ねる。


全てのシリーズの始まりである「スター・ウォーズ エピソード4 / 新たなる希望 (1977)」で描かれた銀河帝国と反乱同盟軍の戦争に至るまでの壮絶な過程が、双方の陣営に所属する「特別な能力を持たない人々」の視点から描かれる脚本が、極めて重厚かつ圧倒的。

映画シリーズの主要な中心人物達はジェダイあるいはシスといった常人離れした能力を持つ存在だったり、プリンセスや提督といった圧倒的な立場にあるが、このドラマに出てくる人々達のほとんどは、生々し過ぎると感じるほどに我々と同じ、市井の人々だ。


映画シリーズではシンプルに「正義の反乱軍」としてしか描写されてこなかった人々の、血で血を洗うように残酷でリアルな内幕。

同じく「悪の帝国」としてしか定義されていなかった人々の、泥くさく狡猾な政治。

このドラマの結末から直結する「ローグ・ワン」の見方が変わることはもちろん、シリーズの軸となる映画9部作の捉え方をも大きく変えるほどの強さが、この凄まじい群像劇には備わっている。


ディズニー傘下に入って以降、「スター・ウォーズ」シリーズの拡張には際限がないと感じるほど。

見栄えがキャッチーな新ヒーローや新ヴィランが派手に登場して大活躍するような物語も楽しいけれど、今作のように一見地味であっても重厚な脚本と演出によって「シリーズのリアリティを深めていく」拡張の方向には、まだまだたくさんの可能性があるように思う。

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Shoji Taniguchi | 谷口 昇司

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美術大学にて映像を中心に学び

現在はマーケティング業界で働き中

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