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Cinema Review

ブラック・ミラー シーズン7: ホテル・レヴェリー | Black Mirror Season 7: Hotel Reverie (2025)

  • 執筆者の写真: Shoji Taniguchi
    Shoji Taniguchi
  • 3 日前
  • 読了時間: 2分

更新日:21 分前


3.9/5.0

脚本家・プロデューサー・社会評論家としてマルチな才能を発揮する英国出身のクリエイター、チャーリー・ブルッカーが原案と製作総指揮を手掛けるSFアンソロジーで、もともとは英国TV局のChannel 4で放送されていたが、シーズン3からはNETFLIXによって製作・配信されているドラマシリーズ。

イギリス発の作品ということで、いかにもなブリティッシュ・ジョークが効いた巧みな脚本構成が特徴的。


「ホテル・レヴェリー」は、映画業界を舞台に描かれる、時代と次元を越える愛の可能性についての物語。

「バービー」や「スパイダーマン: アクロス・ザ・スパイダーバース (声優)」に出演していたイッサ・レイが主人公を、「デッドプール&ウルヴァリン」でヴィランを演じたエマ・コリンがその相手役を、「シャン・チー / テン・リングスの伝説」のオークワフィナがいかがわしい映画プロデューサーを演じており、出演俳優達が豪華。


モノクロフィルム時代のロマンス映画として有名な「ホテル・レヴェリー」のリメイク企画が立ち上がり、俳優としてハリウッドで働く主人公が契約内容をよく確認せずそれに参加するが、そのリメイクの手法は従来のやり方と全く異なった画期的なもので… という導入に、ぐっと惹き込まれる。

その手法とは、映画の舞台セットをまるごとバーチャル空間内に構築し、その世界に存在するAIベースで挙動する人物達と共演するというものだった。

ただ、画期的過ぎるその製作手法には予測不能なリスクもあり、製作者達が思い描いていた通りには撮影が進まず、現実世界と映画世界をまたいだ混乱が拡大していく。


結末はある程度予想がつき、脚本にいくつか粗があるなとも感じたけれど、往年の名作映画へのオマージュと少し先の未来で実現しそうなテクノロジーが掛け合わされた物語構造には斬新さがあり、演出スタイルにも気品が感じられた。

進化し続けるテクノロジーの在り方への問いが重く残る、SFアンソロジーらしい結末も印象的。


それにしても、オークワフィナは相変わらず画面に登場するだけで強烈な存在感を放つスター性がある俳優だと再確認したが、今作においてはそのキャラクターが存分に活かされておらず、少し損な役回りを担っているようにも感じた。

映画世界の中で可憐なマダム (だと自身を信じて疑わないAI) を演じるエマ・コリンの美しさと存在感は圧倒的で、オードリー・ヘップバーンといった伝説級の俳優を想起させるほどの力があった。

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Shoji Taniguchi | 谷口 昇司

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美術大学にて映像を中心に学び

現在はマーケティング業界で働き中

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