デッドリー・ハンティング | Prey (2021)
- Shoji Taniguchi
- 11 時間前
- 読了時間: 2分
2.9/5.0
ドイツ製作のNETFLIX映画で、90分弱でコンパクトにまとまった、大自然を舞台に展開するサスペンス。
ドイツ出身のトーマス・ジーベンが脚本・監督を担っている。
恋人との結婚を控えた主人公とその兄や友人達が、バチェラー・パーティ (結婚直前に友人達と夜を過ごすイベント) の代わりにトレッキングしていると、正体不明の狙撃手から攻撃を受ける。
なぜ自分達が狙われるのか分からないまま、必死に逃亡する主人公達だが、極限状況でその関係性が危うくなっていく… という展開。
舞台となるドイツの大自然の美しさは見事で、堅実で安定した撮影と演出もあり、目を奪われる。
ただ、肝心のストーリーがどうにも地味で展開も弱く、しかも納得がいく内容にもなっていない。
思わせぶりな回想シーンが何度か入り、良好な関係のように見えた主人公とその兄の間にあった隠し事も判明するが、それはほとんど本筋に関係しなかったりするし…
正体不明の敵の姿やそのバックストーリーには意外性があったけれど、その常軌を逸した行動に至る動機も、主人公達を狙う理由も、それはさすがに理不尽過ぎるのではと感じてしまった。
終劇の余韻だけは独特のものがあったけれど…
鑑賞して損をしたという気持ちにはならないにしても、ドイツの大自然というロケーションの素晴らしさ以外には特筆すべきところが見つけられず、やや物足りなく感じてしまう作品だった。