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- スーパーガール | Supergirl (2026)
3.0/5.0 DCコミックスの実写映画シリーズ (DCエクステンデッドユニバース = DCEU) がリブートされ、DCユニバース = DCUとして再スタートした実写映画シリーズの第2作目。 「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル (2017)」のクレイグ・ギレスピーが監督を務め、「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン (2022)」等に出演していたミリー・オールコックがタイトルロールを演じている。 崩壊する故郷の惑星から脱出した主人公のカーラ / スーパーガールは、同じく生き延びて地球に暮らす従兄弟 (クラーク・ケント / スーパーマン) の元に身を寄せていたが、地球を離れ放浪生活を送っていた。 共に過ごす唯一の存在である愛犬クリプトに命の危機が迫り、カーラはクリプトを救うべく新たな旅に出る。 DCU映画の1作目「スーパーマン (2025)」の終盤で僅かに登場し、その魅力が話題となったミリー演じるスーパーガールが主役ということで、すごく期待しながら鑑賞したが、なかなか没入できず残念な読後感が残ってしまった。 要所で展開するダイナミックなアクションは面白いし、主人公の様々な心情も丁寧に描かれてはいるのだけれど、それらがぶつ切り的に連続で配置されていて、スムーズに接続されていないように感じる。 ジェイソン・モモアが演じる印象的なキャラクターの存在感はあったけれど、スーパーガール (とクリプト) を軸にした物語にはその存在が必須とは思えず、あくまでもDCUシリーズの今後の布石として出ているように見えてしまった。 ヴィランの行動原理は結局よく分からないし、そのヴィランに復讐するためスーパーガールと行動を共にするキャラクターの描き方も明らかに中途半端で、よく分からない存在になってしまっている。 今作の脚本の原作となるコミックが存在し、それが西部劇の伝統型を踏襲しながら構成されているのだろうとは思うけれど… DCUシリーズの製作を率いるジェームズ・ガンは、昨今のMARVEL (MCU) やハリウッドの姿勢を暗に批判し「DCUでは納得のいく脚本が仕上がるまで撮影に入ることはない」と明言していたが、果たして今作の脚本に納得していたのだろうか? 疑問に思う。 素晴らしい才能と議論を呼ぶ言動の両方があるガンが今後のDCUシリーズをどう展開していくのか、期待と心配の両方がある。 https://filmarks.com/movies/116711/reviews/222586904
- レディ・オア・ノット | Ready or Not (2019)
3.3/5.0 近頃注目を浴びているサマラ・ウィーヴィング (「マトリックス」のエージェント・スミスを演じた名優ヒューゴ・ウィーヴィングの姪) が主演する、ブラックコメディ感のあるサバイバルホラー。 YouTubeで作品を発表してきた映像制作チーム「Radio Silence」のスタッフが中心となって製作を手掛け、同チームに所属するマット・ベティネッリ=オルピンとタイラー・ジレットが共同で監督を担っている。 結婚を控えた主人公が、パートナーの生家である大富豪一族の伝統儀式に参加することになる。 ギャンブルやゲームに関わる商売で財を成した一族の儀式には、独特なルールがあって… という導入。 何よりも、新世代のスクリーム・クイーン (恐怖演技が印象的な俳優) ともいわれるサマラ・ウィーヴィングの存在感が作品の屋台骨になっている。 叔父によく似たそれぞれ大きな顔のパーツはインパクトが抜群で、状況に応じて様々に変化する表情や身体演技も素晴らしい。 命を狙われる密閉空間でのサバイバルという設定自体は特別斬新なものではないけれど、無駄なくテンポ良く物語が展開するので退屈感はない。 逆にいうと、サマラが演じる主人公以外の存在感がやや弱く、他の出演俳優達はみな安定感のある演技をしているものの、すごく印象的なものにはなっていないとも感じる。 終盤の展開にはやや惹きつけられたけれど、予想を大きく越えるものではなかったし、決着がつくシーンの演出には (コメディとして意図的にそうしているのだとは分かりながら) やり過ぎてチープに見える瞬間があり、少しさめてしまった。 日本では劇場未公開となった今作だが、米国では製作費に対して大きな興収を収め、続篇も製作されることとなった。 YouTube出身の映画監督は既に珍しい存在ではなくなったけれど、今作のように今後もまた新しい才能が成功を収めていくのだろう。 https://filmarks.com/movies/85969/reviews/222586874
- ザ・ラストハウス | The Last House (2026)
2.9/5.0 「グランド・イリュージョン」シリーズを手掛けたルイ・レテリエが監督したNETFLIX映画で、「トロン: アレス (2025)」や「ハウス・オブ・ダイナマイト (2025)」等に出演するグレタ・リーと、「ナルコス」シリーズや「シビル・ウォー アメリカ最後の日」で強烈な印象を残したワグネル・モウラが主演している。 シアトル近郊で暮らす主人公一家は、ある日突然自宅に閉じ込められる。 扉も窓も開かず、電話もインターネットも通じず、近隣の家族も同様で、外では雨が降り続く。 一家は備蓄食料を頼りに状況の変化を待ち続けるが、やがて物資が尽きはじめ、何とかして生存方法を作り出そうとする。 多くの人が思い出すのが、まだ有効なワクチンが開発されておらず世界中が恐怖と混乱の中にあった新型コロナ禍初期のロックダウンだろう。 脚本を手掛けたマシュー・ロビンソンや監督のルイ・レテリエは、物語の着想そのものはロックダウンではなかったとしつつ、他者との関係断絶や見通しが立たない未来への不安を描くための装置として、隔離された自宅という舞台を設定したとのこと。 良くいえばSF的、あるいは少々無理があるともいえる設定については、物語の後半でその真実が明かされはするが、やや強引で納得感に欠けるなぁと感じてしまった。 シーンのほとんどが家の中であっても演出が洗練されていて退屈に感じる時間はなかったけれど、終盤のややダイナミック過ぎる展開には賛否が分かれそう。 何より、電話やインターネットは不通なのに電気だけがかなりの長期間使えるという点は、物語設定の粗探しを好まない自分でもさすがに気になってしまった。 作品の核はそういった設定や映像のダイナミズムではなく4人家族のドラマなのだと理解はできるけれど… 次第に正気を失いそうになっていく父親役のワグネル・モウラと母親役のグレタ・リーはそれぞれの役柄をしっかり好演しているだけに、少しもったいないなという印象。 一風変わったSF家族ドラマや閉鎖空間ものを観たい映画好きには合うかも知れない。 https://filmarks.com/movies/126730/reviews/221936972
- スパイダーマン: ブランド・ニュー・デイ | Spider-Man: Brand New Day (2026)
3.9/5.0 マーベル・スタジオが製作・展開するマーベル・シネマティック・ユニバース (MCU) に属する大人気キャラクターを主人公とするシリーズの4作目で、監督は前作までの3部作を手掛けたジョン・ワッツから「シャン・チー/テン・リングスの伝説 (2021)」を手掛けたデスティン・ダニエル・クレットンに交代している。 今や誰もが認める若きスーパースターのトム・ホランドとゼンデイヤに加え、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」で注目を浴びたセイディー・シンクが重要なキャラクター役で出演している。 前作にて恋人や親友を含む世界中の人々から自身についての記憶が消去され、スパイダーマン/ピーター・パーカーは再び正体不明のスーパーヒーローとしてニューヨークの平和を守り続けている。 ピーターが前作で選択した結果は、恋人と親友に平穏な日々をもたらしたものの、愛する家族も失ってしまったピーターは孤独。 そんな時、他者の心と身体に入り込み操作する強大な能力を持つ謎の存在が街を襲う。 前作「スパイダーマン: ノー・ウェイ・ホーム (2021)」の物語や登場キャラクター達のスケールがあまりにも壮大かつ素晴らしい完成度の作品だったことがあり、新章ともいえる今作の製作者達にかかるプレッシャーは並大抵のものではなかったと容易に想像できるが、MCUにおけるスパイダーマン/ピーター・パーカーという存在とその文脈にしっかりと焦点が合った脚本構成になっている。 MCU以前の作品を含むこれまでのスパイダーマン映画達や原作コミックへのリスペクトがあり、MCUの他キャラクター達との関係も丁寧に描かれていて、目立った破綻なく成立しているところは見事だと感じた。 クレットン監督が「シャン・チー/テン・リングスの伝説」で起用し今作でもスタントコーディネーターを務めているペン・ジャンが設計したダイナミックな格闘演出は、アクション映画の最先端だといって間違いがないだろう。 「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ (2016)」でトム・ホランドがスパイダーマンとしてMCUに登場してからもう10年経つが、映画の世界でもピーター・パーカーが少年から青年になり、キャラクターの成長と葛藤を観続けていることが感慨深い。 その相手役を演じてきたゼンデイヤと親友役のジェイコブ・バタロンの演技もまた素晴らしい。 本篇のラストシーンで彼らが見せる表情と、エンドロールで描かれる美しい風景の数々には、心を大きく動かされた。 ピーター・パーカーの物語の続きはもちろん、今作で初登場となったセイディー・シンクが演じるキャラクターのMCUにおける今後の展開がすごく楽しみ。 https://filmarks.com/movies/119606/reviews/221860857
- SISU/シス 復讐の血闘 | Sisu: Road to Revenge (2025)
3.7/5.0 フィンランド出身のヤルマリ・へランダーが脚本・監督を手掛けた戦争アクションの2作目で、その義理の弟でもあるヨルマ・トンミラが1作目に続き主演を担っている。 SISUとはフィンランド語で「困難を前にしても絶対に折れない不屈の精神」を指す、とのこと。 第二次世界大戦の終戦直後、1946年。 フィンランドの元特殊部隊員で、伝説の兵士として恐れられていた主人公は、ソ連領になった故郷へ戻り、戦争中に失った家族と共に暮らした家を解体して、フィンランドの安全な土地で再建することを目指す。 ソ連当局側は主人公の存在を危険視し、その宿敵ともいえる元軍人を利用して抹殺しようとする。 とことん寡黙でありながら、自身に迫る暴力にはそれを凌駕する超暴力で立ち向かう主人公が魅力的だった1作目のテンションはそのままに、今作でも戦闘機や戦車、終盤ではミサイルまで登場してのバイオレンスアクションが展開する。 一応のシリアスさが保たれていながらあまりのハチャメチャさに笑ってしまう作風だった1作目との違いは、2作目となる今作では演出がエスカレートしていて、製作者達が割と明らかに笑わせにきているなと感じるカットが多くなっていたところ。 個人的には1作目の (テイとしては) シリアスさを保って欲しかったけれど、致命的な欠点というよりは好みの問題かなとも思う。 前作にも増して容赦がなさ過ぎる暴力描写や、ありえないだろうとツッコミたくなるアクションの大胆さは健在で、約95分というコンパクトな尺ということもあり、観ていて退屈になる時間はない。 終盤における想定外にハートフルな展開と主人公の表情の変化には心を動かされたが、エンドロールではまた確信犯的に笑わせにきていて (ツッコむことで成立するシリアスタイプのボケ) まんまとニヤニヤ笑わされてしまった。 ヤルマリ・へランダーは今作シリーズで世界から注目と称賛を浴びた結果、あの「ランボー」シリーズの次回作監督に就任したとのこと。 夢のように素晴らしいサクセスストーリーだと思うし、ぜひとも成功してほしい。 https://filmarks.com/movies/123320/reviews/221802999
- DAICON FILM版 帰ってきたウルトラマン | Daicon Film’s Return of Ultraman (1983)
3.5/5.0 「エヴァンゲリオン」を生み出したアニメ制作会社ガイナックスの母体となった同人製作集団、DAICON FILMによる「ウルトラマン」のパロディ短篇。 総監督と主演を庵野秀明が、脚本を岡田斗司夫が担っている。 地方都市ヒラツネ市に隕石が落下し、同市は壊滅。 隕石と共に宇宙怪獣が現れ、地球防衛軍は戦闘機で迎撃するが刃が立たない。 熱核兵器による怪獣の追撃がやむなく決定し、さらに大規模な被害と汚染が避けられない状況になった時、ウルトラマンが登場する。 物語やその展開はパロディ元のウルトラマンをなぞった形になっており、そこに斬新さがあるとはいえないが、驚かされるのは、今や巨匠となった庵野秀明や、後にガイナックスの重要人物となる、今作では特技監督として関わった赤井孝美といったクリエイター達の、特撮へのリスペクトとその再現技術の高さ。 8mmフィルムによる自主製作でありながら、基地や戦闘機のミニチュア撮影、市街地の爆発演出、そしてウルトラマンと怪獣のスケール感表現は見事で、彼らの当時の情熱がフィルムに焼き付けられているといっていいだろう。 庵野秀明はエヴァンゲリオンシリーズを創作し成功させただけでなく、「ゴジラ」「仮面ライダー」そして「ウルトラマン」といった超有名特撮作品のリメイクも手掛ける巨匠となったが、その原点は今作にあるといってもいいだろう。 庵野が敬愛する実相寺昭雄の大胆なカメラアングル (実相寺アングル) が今作ではもちろん、現在の庵野監督作品においても変わらず多用されているのを観ると、庵野秀明というクリエイターは自分が好きなものだけをずっとひたすらに続けてきた実直な人物なのだろうと想像し、そのように真っ直ぐな生き方を羨ましくも思う。 https://filmarks.com/movies/24302/reviews/221802971
- ペリリュー -楽園のゲルニカ- | Peleliu: Guernica of Paradise (2025)
3.8/5.0 武田一義による同題の漫画作品を原作とするアニメーション映画で、武田は今作の脚本にも参加。 川井憲次が劇伴を手掛けている。 第二次世界大戦末期の1944年、漫画家になる夢を持つ主人公は、日本軍兵士として南国のペリリュー島へ派遣される。 ペリリューはサンゴ礁と森に囲まれた美しい島ながら、米軍の大規模な上陸作戦により、日米軍が激突する凄惨な戦場となる。 主人公は従軍中にできた友人達と協力しながら、戦場をくぐり抜けていく。 武田一義が戦争経験者から丁寧に取材した内容を基に形にされた原作漫画の内容をベースにしつつ、尺の制限がある映画用の脚本としてややダイジェスト的な物語展開に編集されてはいるが、それでも原作で描かれていた戦場の凄惨さや狂気は失われておらず、ただただ戦争という行為の愚かさと恐ろしさを感じる。 可愛い絵柄とグロテスクな描写のギャップが、この作品の個性であり描かれる風景のコントラストとなっている。 声優として出演している板垣李光人や中村倫也といった俳優達の誠実な好演もあり、キャラクターの存在感がしっかり立っている。 あくまでもフィクションでありながら、史実の緻密な取材に基づいて構成された物語にはとてつもなく重いリアリティがあり、そこにどんな理由があれ、現実の戦争は英雄などを生むことは決してなく、ただ無惨な死しかもたらさないものであることをあらためて思い知らされる。 https://filmarks.com/movies/120644/reviews/221802935
- ブルータル・ジャスティス | Dragged Across Concrete (2018)
4.1/5.0 ミュージシャンや小説家としても活躍するS・クレイグ・ザラーが脚本・監督・音楽を手掛けたクライムスリラー。 俳優や監督としての偉大な才能と過激な言動の両方で有名なメル・ギブソンが主演を担い、監督の前作「デンジャラス・プリズン (2017)」で主演したヴィンス・ヴォーンが共演している。 過激な捜査が原因で無給停職になった主人公の刑事とその相棒は、病気の妻や娘を守るための金を得るため、犯罪組織から金銭を強奪することを思いつく。 主人公達が狙う犯罪組織は銀行の金塊を奪うという大規模な計画を企てていた。 この作品の物語を動かす主要なキャラクター達には善悪の境目がほとんどなく、犯罪組織側の人物達も含め、誰もが切羽詰まった事情に追い詰められて暴力という手段をとる。 そしてその行動に巻き込まれた人々は、圧倒的に無慈悲な暴力のもとに容赦なく命を奪われていく。 全ての登場人物とその背景を丁寧過ぎるほど精緻に描きながら、同時に誰にも感情移入しない距離から突き放したような冷酷な温度で惨状を描くS・クレイグ・ザラーの演出スタイルには唯一無二ともいえる個性があり、その残酷な物語に惹き込まれてしまう。 約160分という長尺には好みが分かれそうではあるけれど、坦々と描き込まれる日常と、そこに瞬間的に立ち現れる暴力のコントラストには、平穏な現実社会を突如襲う災禍にも似た圧倒的なリアリティを感じる。 S・クレイグ・ザラーが手掛ける作品にはこれからも注目していきたい。 https://filmarks.com/movies/83105/reviews/152650402
- モータルコンバット/ネクストラウンド | Mortal Kombat II (2026)
3.1/5.0 バイオレンス描写が過激な格闘ゲームを原作とする実写映画化のシリーズ2作目で、脚本のジェレミー・スレーターと監督のサイモンマッコイドは1作目からの続投。 敗北した世界が勝者の世界に支配される格闘大会「モータルコンバット」で、人間界は魔界に追い詰められていた。 人間界の代表者達は、かつてハリウッドでアクションスターとして活躍しながら現在は落ちぶれた男を仲間に迎え、魔界勢力との最終決戦に挑む。 原作が格闘ゲームということもあり、世界観設定のガバガバさを気にしだすとキリがないのでこの映画はそういうものと受け止め、その緩さとは裏腹に容赦なくハードなアクションを深く考えずに楽しむタイプの作品。 2作目の今作で満を持して登場した原作ゲームの人気キャラクター、ジョニー・ケイジを演じるカール・アーバンのワイルドさや、前作から続投の浅野忠信が演じる守護神の神々しさ、そして今や世界のサナダとなった真田広之のここぞというタイミングでの登場など、楽しいシーンやド派手なアクションが盛りだくさん。 鑑賞後に心に残るものは何もないタイプのアホな映画ではあるけれど、そのような映画体験もまた楽しいものだ。 https://filmarks.com/movies/124004/reviews/221802851
- マスターズ・オブ・ユニバース | Masters Of The Universe (2026)
4.0/5.0 米国の玩具メーカー、マテル社が創作したキャラクターと世界設定を原作とするSFアクションで、「KUBO 二本の弦の秘密 (2016)」や「バンブルビー (2018)」を手掛けたトラヴィス・ナイトが監督を担っている。 1987年にも一度映画が製作されていて、今作が2回目の実写映画化。 主人公の青年は、幼少期に故郷の惑星エターニアで起きた戦火から逃れ、地球で育つ。 自身と共に地球へ送られならが手放してしまった宝剣を探し続ける主人公のもとに、刺客と故郷の幼馴染が現れる。 とにかくバカバカしいほど壮大な世界観と軽快な展開が楽しめる、80年代ハリウッドのような冒険活劇で、トラヴィス・ナイト監督の演出センスが全篇に冴え渡っている。 主人公を演じたニコラス・ガリツィンやその幼馴染役のカミラ・メンデスといった若きスター俳優達の鮮烈な存在感と、イドリス・エルバやジャレッド・レトといったベテラン俳優達の安定感、そしてそれらのアンサンブルが楽しい。 完全に笑わせにきているギャグの数々も強引さはなく意外性のセンスがあって、まんまと笑ってしまった。 ダニエル・ベンバートンによる劇伴の壮大さも楽しく、特別ゲストとして参加したブライアン・メイ (そして彼の代名詞でもあるギターのレッド・スペシャル) の唯一無二な演奏は、映画全体を貫く音となっている。 古き良き娯楽映画の魂が受け継がれた、子どもから大人まで楽しく鑑賞できるであろう作品だった。 https://filmarks.com/movies/126084/reviews/221802799









