top of page
Shoji Taniguchi.com logotype

Search Result

Search this site

346 results found with an empty search

  • スター・トレック BEYOND | Star Trek Beyond (2016)

    3.7/5.0 J・J・エイブラムス監督による新生「スター・トレック」映画シリーズの3作目だが、J・Jは当時製作していた「スター・ウォーズ フォースの覚醒」で多忙だったため製作にまわり、「ワイルド・スピード」シリーズのド派手なアクションで名を挙げたジャスティン・リンが監督を担っている。 1作目と2作目の脚本を担ったロベルト・オーチーはプリプロダクションの段階で離脱し、俳優としてシリーズに出演もしているサイモン・ペッグとダグ・ユングが今作の脚本を執筆している。 1作目の「スター・トレック (2009)」と2作目の「スター・トレック イントゥ・ダークネス (2013)」の物語は旧シリーズの歴史や設定の換骨奪胎が巧みで、旧シリーズと新規のファンの両方の心を掴むことに成功していたが、3作目となる今作ではその歴史や設定に縛られ過ぎない脚本になっている。 ポジティブにいえばフロンティア精神に溢れた、ネガティブにいえばスター・トレックらしさが薄いSF映画として仕上がっている印象。 悪役の正体やその行動理由が少し納得感に欠けるものだったところが、物語の深みの足りなさに影響しているように感じる。 アクションが得意なジャスティン・リン監督を起用したことにも、ギネス記録級に長く続くシリーズに新しい風を入れるという狙いがあったのかもと想像するけれど、超未来の舞台に「クラシックな乗り物」として登場するバイクアクションが大きな見せどころになっていたり、宇宙船の操縦による戦闘もほとんどカースタントのような演出になっていたりと、SF版のワイルド・スピードを観ている (観させられている) ような気分になってしまった。 演出にはセンスがありもちろん面白いのだけれど、これは果たしてスター・トレックなのか? という困惑も… ただ、終盤において窮地に陥った主人公側が敵対する悪役側に起死回生の一手として仕掛ける「デカく鳴らせ (Let's make some noise)」作戦のシーンは劇伴も含めて驚くほどロックで、いかにもサイモン・ペッグらしい脚本だなと感じ、科学的考証や理屈はさておきその痛快さにニコニコしてしまった。 どう観たってワイルド・スピードにしか見えない演出も含めて、そのシーンで見られたワイルドさはこれまでのスター・トレックにはなかった (Beyond = これまでを越える) エッセンスかも知れない。 https://filmarks.com/movies/60569/reviews/152619881

  • スター・トレック | Star Trek (2009)

    4.1/5.0 「ミッション: インポッシブル」「クローバーフィールド」「スター・ウォーズ」シリーズなど、ハリウッドを代表する映画やドラマの製作者であるJ・J・エイブラムスが手掛けた、1966年から続く超有名SFシリーズのリブート版としての1作目。 SFジャンルの作品であることを最大限に活用したともいえる、旧シリーズにおけるある人物達の未来から過去へのタイムトラベルによる歴史改変をリブート (歴史の分岐) のきっかけにするというアイデアが衝撃的に面白く、初鑑賞時には驚きで声が出そうになった。 J・J・エイブラムスが得意とするケレン味いっぱいでダイナミックな演出が冒頭から全開で、オープニングからタイトルが登場するまでの一連のシーンが、スター・トレックの新しい歴史がここから始まるのだという宣言となっている。 画づくりだけでなく、マイケル・ジアッキーノによる劇伴の使われ方も全篇を通して見事で、とても劇的。 リブート版とはいえ1作目なので、旧シリーズで登場した主人公とその周辺の個性的な人物が次々と登場する流れも自然で、昔からのファンにも新規の鑑賞者にも無理なく物語に没入できる形になっており、冒頭で提示される歴史の分岐も含め、アレックス・カーツマンとロベルト・オーチーによる脚本構成の巧みさに感心する。 それぞれの役柄を演じる俳優も、主人公を演じるクリス・パインをはじめ、ザカリー・クイント、カール・アーバン、ゾーイ・サルダナ、サイモン・ペッグ、ジョン・チョー、アントン・イェルチンと個性的かつ力量のある俳優が揃っていて安定感があり、観ていてとてもワクワクする。 リブートでありながら旧シリーズの重要人物 (スポックを演じるレナード・ニモイ) も旧シリーズと同じ役柄で登場し、新旧シリーズの橋渡しとなっているところも面白い。 J・J・エイブラムスはスター・トレックシリーズとその製作者達の功績に敬意を払いながらも、シリーズに対して特別に熱量の高いファンではなかったと公言しているが、今作においてはそのバランス感覚がすごく上手に働いている。 リスペクトが過度にあり過ぎれば過去作をただ模倣してなぞるような作品にとどまってしまうし、リスペクトが足りな過ぎればこんなものはスター・トレックじゃないという反発も起きることが予想された中で、難しく責任の重い仕事にほぼ完璧な内容と品質で応えているように思う。 https://filmarks.com/movies/29806/reviews/152619710

  • スター・トレック イントゥ・ダークネス | Star Trek Into Darkness (2013)

    3.9/5.0 衝撃的なリブートながら大成功した新生「スター・トレック」映画シリーズの2作目で、前作から引き続きJ・J・エイブラムスが監督を、アレックス・カーツマンとロベルト・オーチーが脚本を担っている。 「スター・トレック」と「スター・ウォーズ」は2大SFシリーズとして比較されることが多く、スター・トレックは「(宇宙) 戦争」よりも「(宇宙) 探索」に重きを置いていることもあり、スター・ウォーズと比較するとお行儀が良い反面迫力にも欠けるという評価が避けられなかったが、リブート版においてJ・Jが描く新しいスタートレックの世界の演出はケレン味たっぷりで、アクションも画づくりもダイナミック。 主要な登場人物達の紹介が1作目で済んでいることもあって、2作目となる今作では人物達の人間性をよりしっかり描くことに時間を割けており、主人公であるカークとその相棒的存在であり友人でもあるスポックの関係性が物語の軸になっている。 リブート前の旧シリーズにおける2人の関係性や、そこで (違う時間軸で) の歴史を知っているファンであれば涙なしには観られないシーンがあり、やはり脚本の巧みさが光る。 今作における悪役はベネディクト・カンバーバッチが演じているが、その正体が明かされるシーンもまた、旧シリーズからのファンである自分にとっては、思わず唸ってしまうほどの感心と驚きがあった。 リブート版1作目の衝撃ともいえる面白さと比較すれば総合的な評価は僅かに落ちるものの、有名シリーズの看板を背負った作品としても、単発の娯楽作品としても、十分に面白いSF映画だと感じる。 https://filmarks.com/movies/53533/reviews/152619494

  • 悪魔と夜ふかし | Late Night with the Devil (2023)

    4.0/5.0 いわゆるファウンド・フッテージスタイルのオーストラリア映画で、同国出身のキャメロン & コリン・ケアンズ兄弟が脚本・監督を担った作品。 「アントマン」シリーズや「ザ・スーサイド・スクワッド "極" 悪党、集結」等のビッグバジェット映画で脇役ながらも強烈な存在感を放ってきたデヴィッド・ダストマルチャンが主人公を演じている。 1970年代後半、米国にて深夜に放送されていたという生放送のトークバラエティ番組の実際の放送とその舞台裏の記録映像が発掘されたというテイが面白く、当時のテレビ番組の視覚的+音響的な再現はもちろん、その時代特有の空気感の再現レベルまでがとても高く、映画の導入部分から惹き込まれる。 カメラの前では軽妙な語り口の主人公が、自身の成功のために何を犠牲にしてきてしまったのかが少しずつ見えてくる脚本がとても巧み。 ライバル番組との視聴率競争に勝ちたいあまり、番組内容がどんどん過激になっていくが、その行き着く果てには… といった、マスコミカルチャーへの風刺要素もある。 今やホラージャンルのひとつとして確立されたファウンド・フッテージものだが、製作者によってその完成度にムラがあり、作品によっては結局何を語りたかったのか良く分からないだけでなく、何が映っていたのかすら分かりにくいものも少なからずある。 が、この作品にはそういったモヤモヤな読後感はなく、テレビ番組として放送された映像という設定ということもあって、観たい (怖いけれど知りたい) と感じていたものがハッキリと観られて、かつその演出のセンスもハイレベルで、ゾッとする瞬間が何度もある。 巨匠スティーヴン・キングが絶賛することにも納得できる、とても面白いホラー映画だった。 インディーズ育ちのケアンズ兄弟は低予算のホラー映画が得意ジャンルとのことで、次回作も楽しみだ。 https://filmarks.com/movies/115329/reviews/190955123

  • バック・イン・アクション | Back in Action (2025)

    3.5/5.0 「チャーリーズ・エンジェル」ほか数々の映画で強烈な存在感を放っていたスーパースターのキャメロン・ディアスが10年ぶりに俳優として復帰するということで話題になったアクション・コメディで、そのパートナー役を演じるのも一流俳優のジェイミー・フォックスと豪華。 タイトルの「バック・イン・アクション (再び現役)」はいちおう劇中の設定にも関連しているが、キャメロン・ディアスの俳優復帰というイベントにもかかっていることが明らかで、メタ的なタイトリングになっている。 15年前に自分達の死を偽装することでCIAから足を洗った元凄腕スパイの夫婦が、一般的な夫婦として子育てといった平凡な悩みと向き合いながら暮らしていたが、スパイ時代に断ち切ったはずの因縁があるきっかけから浮上してきて… という導入で、そこからはド派手ながらライトテイストなアクションがたっぷり続く。 コメディとアクションがバランスよく連続するので退屈することはないが、特別に新しいと感じる演出や驚くような展開があるかといえばそれもなく、及第点ながら期待値を越えない展開。 ただ、あのキャメロン・ディアスが映画の世界に戻ってきて、文字通りバック・イン・アクションなシーンが次から次へと繰り出されるという祝祭感はある。 逆にいえば、キャメロン・ディアスに対して特別な思い入れがない鑑賞者にとっては、つまらなくはないけれど特に新鮮味もないB級アクションという印象になりそうだ。 ジェイミー・フォックスは今作における自分の立ち位置 (キャメロン・ディアスの引き立て役) をしっかりわきまえつつも安定した存在感があり、子役も含めたそれ以外の脇役達も好演していて楽しい映画だったが、何かこう… 面白いんですけど… スーパースターの復活祭としてもう少しだけ何かスペシャルなアイデアは思いつかなかったですかね…? という、もどかしい読後感も残る作品だった。 https://filmarks.com/movies/114743/reviews/190975579

  • エミリー・ザ・クリミナル | Emily the Criminal (2022)

    3.7/5.0 「アガサ・オール・アロング」の魔女役で鮮烈な印象を残したオーブリー・プラザが主演し、今作が長編デビューとなるジョン・パットン・フォードが脚本・監督を担う犯罪スリラー映画。 過去の犯罪歴があることから自身が望む職につけず非正規社員として働きながら借金をほそぼそ返済する生活を送る主人公が、いわゆる闇バイト (カード詐欺) を紹介され、少しずつ犯罪に手を染めていくという物語。 最初は軽い気持ちで… という、この手の話でよく聞かれる犯罪者側の心理が主人公を通して克明に描かれており、感情移入は難しいながらも、主人公が置かれている辛い境遇のリアリティもあって惹き込まれる。 劇中で描かれる犯罪のスケールは少しずつ大きくなっていくものの、絵空事のような規模までエスカレートすることはなく、フィクションながらも生々しく非情な展開が続く。 オーブリー・プラザならではともいえる意思を宿した眼の主人公の強さと、自身の行動と状況に恐怖し動揺する弱さの揺らぎの演技がとてもハイレベルで、一流俳優の力とはすごいものだなとあらためて驚いた。 終劇は意外な展開だったが、この主人公ならばそういう結末もふさわしいかも知れないと感じるものだった。 予算たっぷりでド派手なアクションやカメラワークがあるような作品ではないが、今作のように地に足のついた (我々の実生活の延長線上にあるような)世界観のスリラー映画も面白い。 https://filmarks.com/movies/101776/reviews/190973123

  • スター・ウォーズ: スケルトン・クルー | Skeleton Crew (2024)

    3.7/5.0 MARVELの「スパイダーマン」ホームシリーズ3部作を大成功に導いた監督・脚本家のジョン・ワッツがショーランナーを担うスター・ウォーズのドラマシリーズ。 これまでの映画やドラマシリーズでは主要なキャラクターのほとんどが大人だったが、このドラマシリーズは4人の少年少女が中心人物で、いわゆるジュヴナイル (少年少女の冒険もの) なSFアドベンチャーになっている。 映画シリーズを中心に描かれた帝国と共和国 (反乱同盟) の戦争が終結した時代の物語で、スター・ウォーズといえばでお馴染みのジェダイやシスといったヒーロー / ダークヒーローはほぼ登場しないが、スター・ウォーズの世界観設定に準拠しつつ過去シリーズの焼き直しではない新鮮な物語が展開されていて、シリーズのファンとしてはこんな作り方もあったのかと驚かされ、嬉しく感じた。 製作者達が公言している通り、誰がどう観ても「E.T. (1982)」や「グーニーズ (1985)」といった80年代のアドベンチャー映画が参照されていることが明快ながら、その表層部分の剽窃ではなく、冒険のスリルや興奮といったエッセンシャルな部分が正しく受け継がれ、それらがスター・ウォーズの世界観の中で輝いている。 4人の少年少女のキャラクターはいずれも魅力的だが、特に印象的だったのは子役のキリアナ・クラッターが演じた「KB」で、今作の続篇があればもちろんのこと、スター・ウォーズの他シリーズでも登場が期待される人気のキャラクターになりそうと感じた。 善人か悪人かを判断することが難しい、絶妙に信用ならない人物を演じたジュード・ロウの複雑な演技も素晴らしく、粗暴だが頼りになるアンドロイドの声優として出演しているニック・フロストの演技もすごく楽しい。 ニック・フロストが演じたアンドロイドは全篇を通してキャラクターが立っていて面白かったが、特に声の演技でめちゃくちゃ笑えるシーンが数か所あり、さすがはニック・フロスト、声だけでもすごい存在感だと感じた。 スター・ウォーズシリーズもまたMARVEL (MCU) と同じくファンの期待に応えながら作品世界が拡張し続ける一方で、品質低下や粗製乱造といったことも言われており、ファンのひとりとしては複雑な心境。 ただ、今作のように作品のコンセプトがしっかりあり、独自の世界観の構築もあり、完結感・納得感のある脚本が練られた作品であれば、製作される価値も鑑賞する価値も大いにあると感じる。 シーズン2が製作されるかどうかはさておき、このシーズン1の全8話は、起承転結がきちんと描かれた単独の物語として上質にまとまっている。 https://filmarks.com/dramas/12276/16939/reviews/16770131

  • スター・ウォーズ: アコライト | The Acolyte (2024)

    2.5/5.0 「スター・ウォーズ」シリーズのファンとしては、観ないという選択肢はなく全話観賞した。 エピソード4・5・6のオリジナル三部作、1・2・3のプリクエル三部作、7・8・9のシークエル三部作からなるスカイウォーカー・サーガをシリーズの中核とするなら、こちらはその世界観と描かれる時代を拡張したスピンオフ作品のひとつ。 シリーズを通して初めて、スカイウォーカー・サーガよりも約100年を遡った時代が描かれるということで、どんな世界と物語が広がるのだろうと期待して観賞したが、全8話を観終わった読後感としては、何だか期待外れだったところが多く、ガッカリしてしまった。 これまでのシリーズのお約束的な設定だった「ジェダイ = 善」「シス + 帝国 = 悪」という勧善懲悪的な二元論ではない、その中間に存在する揺らぎや反転・逆転が描かれていた点は新鮮で、今後も拡張し続けるであろうシリーズの可能性を大きく広げるという意味では価値があったように感じる。 ただ、肝心の脚本について、全8話を通した展開の作り方の部分でも、各話で描かれる登場人物達の動機の部分でも、うーんと感じてしまうほどに粗過ぎ、もう少しすんなりとワクワクさせて欲しかったなと残念な気持ちになってしまった。 シリーズお馴染みのライトセーバーによる殺陣、多様なメカや人種のキャラクター、異世界の文明や風景と構図の捉え方といった個別のディティル要素はどれも魅力的で、他のSF映画やドラマではなし得ない世界を見られて楽しかっただけに、肝心の脚本の残念さが余計に際立っている。 イ・ジョンジェ、アマンドラ・ステンバーグ、ダフネ・キーン、キャリー=アン・モスといった様々な国籍と人種の俳優達が出演しており、それぞれの役柄をしっかり演じていただけに、なおさら惜しい。 映画やドラマ版と並行して出版されていた小説等で登場していた細かい設定の数々が逆輸入的に取り入れられていた点は、子どもの頃からの「スター・ウォーズ」の熱烈なファンのひとりだと自負する自分にとってはもちろん楽しかったが、そうではない多数の人々にとっては重要な要素ではないと思うので、深くはコメントしない。 何よりも残念だったのは、(シーズン2の構想が仮に当初からあったにせよ) 全8話で何らかの物語的決着がつくことを当然期待して観賞していたのだが、全然そうではなかったこと。 クリフハンガー的に次シーズンへの布石を残すぐらいであればワクワクしつつ待てそうだったが、1シーズンで起承転結をまとめるつもりはそもそもなかったのかと分かって、そりゃちょっと上品じゃないやり方じゃないの〜と感じてしまった。 過去はともかく現在はディズニーの巨大資本で製作されているシリーズなので、シーズン1で打ち切りになることはないのだろうけれど… シーズン2には期待よりも不安の方が大きい。 https://filmarks.com/dramas/10089/14140/reviews/14820820

  • バーバラと心の巨人 | I Kill Giants (2017)

    3.9/5.0 グラフィックノベルを原作とするファンタジー映画で、イラストレーターとしてのキャリアを持つアンダース・ウォルターが監督を担っていることもあり、全篇を通して色彩や構図の設計にセンスを感じる作品。 独自に構築した空想世界の設定に入り込み、現実世界との折り合いをつけられない主人公が、どのようにその状況と向き合って成長していくのかが描かれる。 主人公の境遇を慮って手を差し伸べる者もいれば、異物として排除しようとする者もいて、ファンタジーとリアルな世界が目まぐるしく入れ替わる。 子どもの頃に現実逃避の手段として小説や映画の世界へ没頭していた自分は、主人公の境遇や葛藤に強く共感できながら、懐かしくも辛い記憶が思い出されてしまった。 主人公が粛々と準備しながらいつか対峙しなければいけないと語り続ける巨人とは一体何なのか? 主人公が目を向け続ける空想の世界の物語が進展する一方で、目を逸らし続ける現実の世界では何が起きているのか? 終盤でそれらが全て提示され、ファンタジーとリアルの2つの世界を俯瞰した物語が分かる。 子どもにとってはこれ以上辛いことはないといえるほど過酷な現実との向き合いと、空想世界との訣別の演出が、悲壮ながら美しい。 派手な画づくりやダイナミックなスペクタクルがある作品ではなく、小さな街に暮らす少女の成長物語といったスケールではあるが、明確なテーマがあり結末までしっかり描き切る脚本と空想世界の美しさもあり、とても上質な作品にまとまっていると感じた。 https://filmarks.com/movies/72653/reviews/189695020

  • スランバー・パーティー大虐殺 | The Slumber Party Massacre (1982)

    1.3/5.0 2023年に日本初公開という情報と80年代感が強いビジュアルで、近年よく製作されている80'sリスペクトな最新の映画なのだろうと鑑賞したが、それは大きな勘違いで、実際には1982年にアメリカで公開されながら日本ではずっと未公開だっただけということに、鑑賞後やっと気づいた。 道理で80年代の再現レベルが異常に高いなと感じたわけだ、そもそも再現ではなく実際に80年代に撮られたのだから当たり前だ。 製作された時代はさておき中身が面白ければ問題なかったのだけれど、B級映画の帝王 (King of the Bs) と呼ばれるロジャー・コーマンが製作に関わっていることもあり、実に空虚で浅くチープなスラッシャーといった趣で、当時流行した「悪魔のいけにえ」「ハロウィン」「13日の金曜日」といった著名な映画に似せようとしつつも、良いところを見つけることが難しいほど全ての演出のレベルが低く、80分弱という比較的短い時間でもかなりしんどいと感じてしまうほどだった。 電気ドリルを武器に持つ殺人鬼が、パジャマパーティで盛り上がる女子達を襲う。それ以外に語るべきところはない。 殺人鬼の正体はかなりの序盤から明らかになるし、映画的な仕掛けも登場人物達の駆け引きもない。 くわえて、物語における主人公の立ち位置がよく分からないし、物語の展開に全然関連しないし、物語を牽引するような活躍もほぼない。 80年代の映画にはこれぐらいの緩さへの許容もあって牧歌的だったな〜と思い出せるという点では、僅かながら価値があるかも。 https://filmarks.com/movies/65227/reviews/189415190

© 1998-2026 Shoji Taniguchi

Kazari
Kazari
bottom of page