top of page
Shoji Taniguchi.com logotype

Search Result

Search this site

342 results found with an empty search

  • オブセッション 災愛 | Obsession (2025)

    4.0/5.0 YouTubeで映像作品を発表してきた新鋭クリエイター、カリー・バーカーの初長編監督作品となるホラー映画。 低予算で製作されながらトロント国際映画祭にて観客賞を受賞し、大きな興行収入を記録している。 今後のマーベル「X-MEN」シリーズにおける超有名キャラクターを演じるのではと噂されているインディ・ナバレッテが出演。 楽器店でアルバイトとして働く冴えない主人公のベアは、バイト仲間のニッキーに想いを寄せている。 ニッキーへ贈るプレゼントを探そうと主人公が入った雑貨店で見つけたのは、使用者の願いが1度だけ叶うといわれるうさんくさい玩具だった。 ニッキーに誰よりも自分を愛してほしいと願いそれを使った主人公とニッキーの関係性が、劇的に変化していく。 ニッキーを演じたインディ・ナバレッテの超越的に強烈な演技が何よりも印象に残る。 怪演とか体当たりの演技などの安易な言葉ではとても形容できない、悪夢のような実在感。 美しい存在が段々と崩壊していきながらもかろうじて作動し続けることの恐怖は、他の映画ではなかなか体験できない。 その演技力が認められ、映画業界内だけでなく世界から注目を集めたことにも納得できる。 カリー・バーカー監督の演出と編集も卓越していて、今作が初長編監督作品だという事実に驚かされる。 派手なVFXやおおがかりなセットなどはほとんど使われていなくとも、俳優達の演技への信頼、明確な意図をもって設計されたライティング、楽曲を含む音効によるテンポの緩急で展開をシャープにまとめあげていて、素晴らしい才能の持ち主だと感じる。 YouTube出身の若手映像クリエイターが注目を浴びる映画を形にする流れが盛んで、映画好きであればあるほどバイアスをかけて鑑賞してしまう時代の空気がまだあるけれど、"YouTube出身の映像クリエイター" と捉えるよりは "才能ある映像クリエイターが作品発表の場としてYouTubeを使っていた" と捉える方が、きっと正しく健全なのだろう。 カリー・バーカー監督の次回作が楽しみ。 https://filmarks.com/movies/126268/reviews/223798651

  • プロジェクト・サイレンス | Project Silence (2024)

    3.3/5.0 「新感染 ファイナル・エクスプレス」の脚本を手掛けたパク・ジュソクの脚本によるパニックスリラーで、「パラサイト 半地下の家族」に出演したイ・ソンギュンが主演を担う。 国家安保室の行政官として働く主人公が、娘を空港へ送る途中の大橋で玉突き事故に巻き込まれる。 濃霧の中で足止めされたのは人だけでなく、軍が秘密裏に開発した凶暴な動物達も、その輸送の途中で事故に巻き込まれていたのだった。 制御不能な動物という脅威の設定はやや凡庸に感じるけれど、濃霧の中にある大橋という閉鎖空間の状況設定が面白い。 登場人物達はよくも悪くもキャラクターや役割が明快で、脚本が群像劇として丁寧に設計されている。 韓国映画ならではの家族の情念要素は今作にもしっかりあるが、展開の根幹に関わるほどではなく、少し薄めな印象。 同じく韓国映画に頻出する汚れた政治要素や主人公の葛藤もありながら、その要素も主軸ではない。 鑑賞後に何か強い読後感が残るタイプの作品ではないけれど、様々な設定やキャラクターがバランス良く配置されている、エンタテイメントとして丁寧にまとめられたパニック映画といえる。 世界的に知られたイ・ソンギュンがまだ若くしてこの世を去ったことが残念でならない。 今作はその遺作のひとつであり、彼の円熟した演技を観ることができる。 https://filmarks.com/movies/110116/reviews/223798594

  • スキナマリンク | Skinamarink (2022)

    1.0/5.0 YouTubeでホラー短篇を発表していたカナダ出身の映像作家カイル・エドワード・ボールによる実験的ホラー映画で、今作がボール監督の初長編監督作品とのこと。 兄妹の子ども達が夜中に自宅で目を覚ますと、親がいないことに気づく。 消えたのは親だけでなく、窓やドアも次々と消失していき、兄妹は自宅に取り残される。 製作難易度の低さからYouTubeで一定流行しているリアリズム系のホラー映像の系譜に位置する作品であることは理解しつつ、そのあまりにもレベルの低いアングルの作り方や脚本設計を放棄したような展開の不在に、逆に驚かされた。 ひと昔前のホームビデオカメラで撮影したようなザラついた質感には懐かしさだけでなくやんわりとした違和感や恐怖を感じさせる効果があるが、この作品はその「雰囲気」しかなく、映画作品としての最低限のストーリーテリングもアートディレクションも皆無。 そもそもこの懐かしい質感のホームビデオは誰がどんな理由で撮影しているのか? きっと製作者側には理屈も何もないのだろう。 多くの人が多感な子ども時代に覚えた不安の再現と解釈することもできるが、逆にいうとそれ以外に作風の拠り所がなく、映画としての程度があまりにも低くて愕然とする。 100分程度の中篇だが、内容も展開も皆無なため開始5分で苦痛を感じた。自分にとっては3分でも冗長過ぎるし、YouTube Shortsで60秒にまとめてくれたらそれで十分と感じるほど。 超低予算で製作されながら異例の大ヒットを記録したとのことだが、単にこれまでの映画製作のアプローチとは違うという珍妙さだけでこういった種類の作品を映画通として変にありがたがったり持ち上げたり無駄に考察しない方が良いのではと感じる。 https://filmarks.com/movies/107841/reviews/223410977

  • さよなら地球!スマホを切ったら世界が終わってた | Save Yourselves! (2020)

    1.3/5.0 サンダンス映画祭のグランプリにノミネートされたSFコメディ中篇で、アレックス・ヒューストン・フィッシャーとエレノア・ウィルソンによる共同脚本・監督作品。 都会で暮らす男女の主人公は、いつもスマホが気になる典型的な現代人。 SNSの通知や仕事の連絡が気になり、お互い向き合って会話することさえ疎かになってしまっている。 2人は1週間だけスマホの電源を切って外部との連絡を断ち、山に籠もって自分達だけの時間を過ごすと決め、実行する。 そうやって2人がデジタルデトックスをしている間に、地球規模での異変が発生していて… という導入。 いわゆる異星人の侵略ものではあるが、ハードなSFではなく、オフビートなコメディのトーンが全篇に漂う。 作品内で起きている極めてシリアスな状況にそぐわない意図的な画づくりのチープさを面白がれる人もいるだろうとは思うけれど、自分には全然合わなかった。 風刺や冗談として製作しているんだから、こんなもんでいいだろ? 逆にこの安っぽさが皮肉っぽくて笑えるだろ? と押し付けられているように感じ、それに乗れない。 いつでも誰とでも何とでもスマホを通して接続してしまっている現代人と現代社会への批評的なテーマで物語が構成されているのかと思ったが、そんなことは全然なく、異変が起きてからはただただチープなサバイバルものになり、脚本放棄にも感じる投げやりな展開で急に終劇するので、自分はいったい何を観ていたんだろうという気持ちになった。 比喩的なテーマを深く考察する価値がある作品ではないように思う。 https://filmarks.com/movies/88721/reviews/223410906

  • エクステリトリアル | Exterritorial (2025)

    3.0/5.0 ドイツ出身のクリスティアン・ツバートが脚本・監督を担ったNETFLIX製作のアクション・サスペンス映画。 同じくドイツ出身のジャンヌ・グルソーとロシア/シベリア出身のレラ・アボヴァが出演している。 元ドイツ特殊部隊所属の退役軍人である主人公は、アフガニスタンでの戦闘で夫を失い、精神疾患を抱えながらひとり息子を育てている。 米国での就職の手続きをするため母子は2人でフランクフルトにある米国領事館を訪れるが、主人公は館内の待ち時間で僅かに目を離した隙に息子を見失ってしまう。 主人公は職員へ迷子になった息子の捜索を訴えるが、精神疾患の影響 (息子が存在するという幻覚) を疑われ、拘束されてしまう。 舞台や設定は違うけれど、導入部分のプロットからジョディ・フォスター主演の「フライトプラン (2005)」を思い出すサスペンス映画好きが多いのではないか。 ただ、今作は主人公が元軍人という設定もあり、サスペンスだけでなく地に足のついた肉弾戦が比較的多くあって画づくりの展開には退屈しない。 主人公を演じたジャンヌ・グルソーの出演作品を観るのはこの作品が初めてだったが、激しい身体演技だけでなく母としての使命感やトラウマを抱えた人物の不安定な揺らぎ等も含め、表情豊かに表現されていると感じた。 子どもがいなくなった背景や真相については一定の納得感があるけれど、少し地味で予想範囲内でもあった。 また、最高レベルの警備が敷かれているであろう領事館という舞台にしては、セキュリティに穴が多いようにも感じる。 加えて、重要な真相のほとんどが登場人物の会話で説明されるのみだったところもやや残念。 とはいえ、領事館という閉鎖空間をフルに活用したアクション満載のサスペンスという個性が確立されている作品だった。 https://filmarks.com/movies/122009/reviews/223410854

  • ロングウォーク | The Long Walk (2025)

    4.0/5.0 ホラー小説の帝王スティーヴン・キングがリチャード・バックマンという別名義で発表した小説を原作とするサバイバル映画で、「コンスタンティン (2005)」や「ハンガー・ゲーム」シリーズを手掛けてきたフランシス・ローレンスが監督を担っている。 「リコリス・ピザ (2021)」に出演したクーパー・ホフマンと、「エイリアン: ロムルス (2024)」で強烈な印象を残し「ブラックパンサー3 (2028公開予定)」の主演に抜擢されたデヴィッド・ジョンソンが中心的なキャラクターを演じている。 「スター・ウォーズ」シリーズにおける伝説的キャラクター、ルーク・スカイウォーカーを演じたマーク・ハミルも、重要なキャラクターとして元気に登場している。 壊滅的な内戦を経て、全体主義の軍事政権が支配する米国。 戦争の傷跡として残る不況の打破のために国民の愛国心と労働意欲を活性化することを目的として、米国中から集められた若者達50人が、たった一人が生き残るまで不眠不休で歩き続けるという狂気のイベント「ロングウォーク」に招集される。 設定された速度で歩き続けられなくなった者やイベントから逃亡しようとする者は、若者達に並走する軍隊に容赦なく射殺される… 冒頭から結末まで、ほぼ全篇を若者達が歩き続けるだけの映画でありながら、退屈する時間は全くなく、キャラクター達の交流や状況の変化、そして脱落していく者達のドラマがあり、息が詰まるほどの緊張感が持続する。 ホフマンとジョンソンが演じる2人を中心とする若者達の間に生まれる感情のつながり、あるいは断絶が壮絶で、設定がシンプル過ぎて地味になるリスクもあったであろう原作の映像化としては、見事に成功している作品だと感じる。 歩き続ける必要がある、それが叶わず止まってしまう人がいるという物語が人生のメタファーになっていることには多くの鑑賞者が気づき、その設定が究極的にシンプルだからこそ、多くの人々の通奏低音と共鳴し、共感を得るだろう。 物語設定は原作小説と同一ながら、詳細部分やキャラクターの描かれ方および結末は映画オリジナルのものとして脚色されていて、良くも悪くも原作版よりも分かりやすい。 個人的には読者に想像の余韻を大きく残す原作版の結末の方が好みではあったけれど、映画版ならではの結末もまた面白かった。 グロテスク描写が苦手な人にはちょっと厳しいかも知れないけれど、重厚な人間ドラマが観られる秀作として多くの人におすすめしたい。 https://filmarks.com/movies/122869/reviews/222586918

  • スーパーガール | Supergirl (2026)

    3.0/5.0 DCコミックスの実写映画シリーズ (DCエクステンデッドユニバース = DCEU) がリブートされ、DCユニバース = DCUとして再スタートした実写映画シリーズの第2作目。 「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル (2017)」のクレイグ・ギレスピーが監督を務め、「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン (2022)」等に出演していたミリー・オールコックがタイトルロールを演じている。 崩壊する故郷の惑星から脱出した主人公のカーラ / スーパーガールは、同じく生き延びて地球に暮らす従兄弟 (クラーク・ケント / スーパーマン) の元に身を寄せていたが、地球を離れ放浪生活を送っていた。 共に過ごす唯一の存在である愛犬クリプトに命の危機が迫り、カーラはクリプトを救うべく新たな旅に出る。 DCU映画の1作目「スーパーマン (2025)」の終盤で僅かに登場し、その魅力が話題となったミリー演じるスーパーガールが主役ということで、すごく期待しながら鑑賞したが、なかなか没入できず残念な読後感が残ってしまった。 要所で展開するダイナミックなアクションは面白いし、主人公の様々な心情も丁寧に描かれてはいるのだけれど、それらがぶつ切り的に連続で配置されていて、スムーズに接続されていないように感じる。 ジェイソン・モモアが演じる印象的なキャラクターの存在感はあったけれど、スーパーガール (とクリプト) を軸にした物語にはその存在が必須とは思えず、あくまでもDCUシリーズの今後の布石として出ているように見えてしまった。 ヴィランの行動原理は結局よく分からないし、そのヴィランに復讐するためスーパーガールと行動を共にするキャラクターの描き方も明らかに中途半端で、よく分からない存在になってしまっている。 今作の脚本の原作となるコミックが存在し、それが西部劇の伝統型を踏襲しながら構成されているのだろうとは思うけれど… DCUシリーズの製作を率いるジェームズ・ガンは、昨今のMARVEL (MCU) やハリウッドの姿勢を暗に批判し「DCUでは納得のいく脚本が仕上がるまで撮影に入ることはない」と明言していたが、果たして今作の脚本に納得していたのだろうか? 疑問に思う。 素晴らしい才能と議論を呼ぶ言動の両方があるガンが今後のDCUシリーズをどう展開していくのか、期待と心配の両方がある。 https://filmarks.com/movies/116711/reviews/222586904

  • レディ・オア・ノット | Ready or Not (2019)

    3.3/5.0 近頃注目を浴びているサマラ・ウィーヴィング (「マトリックス」のエージェント・スミスを演じた名優ヒューゴ・ウィーヴィングの姪) が主演する、ブラックコメディ感のあるサバイバルホラー。 YouTubeで作品を発表してきた映像制作チーム「Radio Silence」のスタッフが中心となって製作を手掛け、同チームに所属するマット・ベティネッリ=オルピンとタイラー・ジレットが共同で監督を担っている。 結婚を控えた主人公が、パートナーの生家である大富豪一族の伝統儀式に参加することになる。 ギャンブルやゲームに関わる商売で財を成した一族の儀式には、独特なルールがあって… という導入。 何よりも、新世代のスクリーム・クイーン (恐怖演技が印象的な俳優) ともいわれるサマラ・ウィーヴィングの存在感が作品の屋台骨になっている。 叔父によく似たそれぞれ大きな顔のパーツはインパクトが抜群で、状況に応じて様々に変化する表情や身体演技も素晴らしい。 命を狙われる密閉空間でのサバイバルという設定自体は特別斬新なものではないけれど、無駄なくテンポ良く物語が展開するので退屈感はない。 逆にいうと、サマラが演じる主人公以外の存在感がやや弱く、他の出演俳優達はみな安定感のある演技をしているものの、すごく印象的なものにはなっていないとも感じる。 終盤の展開にはやや惹きつけられたけれど、予想を大きく越えるものではなかったし、決着がつくシーンの演出には (コメディとして意図的にそうしているのだとは分かりながら) やり過ぎてチープに見える瞬間があり、少しさめてしまった。 日本では劇場未公開となった今作だが、米国では製作費に対して大きな興収を収め、続篇も製作されることとなった。 YouTube出身の映画監督は既に珍しい存在ではなくなったけれど、今作のように今後もまた新しい才能が成功を収めていくのだろう。 https://filmarks.com/movies/85969/reviews/222586874

  • ザ・ラストハウス | The Last House (2026)

    2.9/5.0 「グランド・イリュージョン」シリーズを手掛けたルイ・レテリエが監督したNETFLIX映画で、「トロン: アレス (2025)」や「ハウス・オブ・ダイナマイト (2025)」等に出演するグレタ・リーと、「ナルコス」シリーズや「シビル・ウォー アメリカ最後の日」で強烈な印象を残したワグネル・モウラが主演している。 シアトル近郊で暮らす主人公一家は、ある日突然自宅に閉じ込められる。 扉も窓も開かず、電話もインターネットも通じず、近隣の家族も同様で、外では雨が降り続く。 一家は備蓄食料を頼りに状況の変化を待ち続けるが、やがて物資が尽きはじめ、何とかして生存方法を作り出そうとする。 多くの人が思い出すのが、まだ有効なワクチンが開発されておらず世界中が恐怖と混乱の中にあった新型コロナ禍初期のロックダウンだろう。 脚本を手掛けたマシュー・ロビンソンや監督のルイ・レテリエは、物語の着想そのものはロックダウンではなかったとしつつ、他者との関係断絶や見通しが立たない未来への不安を描くための装置として、隔離された自宅という舞台を設定したとのこと。 良くいえばSF的、あるいは少々無理があるともいえる設定については、物語の後半でその真実が明かされはするが、やや強引で納得感に欠けるなぁと感じてしまった。 シーンのほとんどが家の中であっても演出が洗練されていて退屈に感じる時間はなかったけれど、終盤のややダイナミック過ぎる展開には賛否が分かれそう。 何より、電話やインターネットは不通なのに電気だけがかなりの長期間使えるという点は、物語設定の粗探しを好まない自分でもさすがに気になってしまった。 作品の核はそういった設定や映像のダイナミズムではなく4人家族のドラマなのだと理解はできるけれど… 次第に正気を失いそうになっていく父親役のワグネル・モウラと母親役のグレタ・リーはそれぞれの役柄をしっかり好演しているだけに、少しもったいないなという印象。 一風変わったSF家族ドラマや閉鎖空間ものを観たい映画好きには合うかも知れない。 https://filmarks.com/movies/126730/reviews/221936972

  • スパイダーマン: ブランド・ニュー・デイ | Spider-Man: Brand New Day (2026)

    3.9/5.0 マーベル・スタジオが製作・展開するマーベル・シネマティック・ユニバース (MCU) に属する大人気キャラクターを主人公とするシリーズの4作目で、監督は前作までの3部作を手掛けたジョン・ワッツから「シャン・チー/テン・リングスの伝説 (2021)」を手掛けたデスティン・ダニエル・クレットンに交代している。 今や誰もが認める若きスーパースターのトム・ホランドとゼンデイヤに加え、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」で注目を浴びたセイディー・シンクが重要なキャラクター役で出演している。 前作にて恋人や親友を含む世界中の人々から自身についての記憶が消去され、スパイダーマン/ピーター・パーカーは再び正体不明のスーパーヒーローとしてニューヨークの平和を守り続けている。 ピーターが前作で選択した結果は、恋人と親友に平穏な日々をもたらしたものの、愛する家族も失ってしまったピーターは孤独。 そんな時、他者の心と身体に入り込み操作する強大な能力を持つ謎の存在が街を襲う。 前作「スパイダーマン: ノー・ウェイ・ホーム (2021)」の物語や登場キャラクター達のスケールがあまりにも壮大かつ素晴らしい完成度の作品だったことがあり、新章ともいえる今作の製作者達にかかるプレッシャーは並大抵のものではなかったと容易に想像できるが、MCUにおけるスパイダーマン/ピーター・パーカーという存在とその文脈にしっかりと焦点が合った脚本構成になっている。 MCU以前の作品を含むこれまでのスパイダーマン映画達や原作コミックへのリスペクトがあり、MCUの他キャラクター達との関係も丁寧に描かれていて、目立った破綻なく成立しているところは見事だと感じた。 クレットン監督が「シャン・チー/テン・リングスの伝説」で起用し今作でもスタントコーディネーターを務めているペン・ジャンが設計したダイナミックな格闘演出は、アクション映画の最先端だといって間違いがないだろう。 「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ (2016)」でトム・ホランドがスパイダーマンとしてMCUに登場してからもう10年経つが、映画の世界でもピーター・パーカーが少年から青年になり、キャラクターの成長と葛藤を観続けていることが感慨深い。 その相手役を演じてきたゼンデイヤと親友役のジェイコブ・バタロンの演技もまた素晴らしい。 本篇のラストシーンで彼らが見せる表情と、エンドロールで描かれる美しい風景の数々には、心を大きく動かされた。 ピーター・パーカーの物語の続きはもちろん、今作で初登場となったセイディー・シンクが演じるキャラクターのMCUにおける今後の展開がすごく楽しみ。 https://filmarks.com/movies/119606/reviews/221860857

© 1998-2026 Shoji Taniguchi

Kazari
Kazari
bottom of page