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  • ゴシカ | Gothika (2003)

    2.8/5.0 ずっと昔に知人からおすすめしてもらったが観賞できていなかったので、観賞してみた。 刑務所で臨床心理士として働く女性を主人公にしたサスペンスホラーの佳作といった印象だった。 出演する俳優達は主演のハル・ベリー、助演のロバート・ダウニー・Jrにペネロペ・クルスと豪華。 ハル・ベリーは理想的ともいえる生活から突如理不尽な状況に突き落とされ、その状況からの脱却を試みるという役を熱演している。 ジャンルがホラーなので当たり前といえばそうなのだけれど、この映画のハル・ベリーは絶叫するシーンが多く、ジャンプスケア多用の演出もあいまって、大音量で観賞するとやや耳障りに感じるほどだった。 主人公が悪戦苦闘していく中で、理不尽な状況が起きた理由と、そもそもの発端となる事件が明らかになっていき、そのおぞましい元凶と真実も数珠つなぎ的に見えてくるという展開は、割と正統派なサスペンス映画的脚本になっていて面白い。 ただ、事件にまつわる全ての真相が終盤で見えた後の展開はやや凡庸で、終劇の読後感は少し尻すぼみだった。 個人的に、ロバート・ダウニー・Jrのキャリア停滞期におけるやる気があるのかないのかよく分からない演技と存在感がとても面白かった。 そのあたりの雰囲気も、同氏の俳優としての魅力のひとつでもあると思いつつ。 https://filmarks.com/movies/33028/reviews/174721075

  • 迷宮物語 | Manie-Manie (1987)

    4.4/5.0 日本を代表するアニメーション作家といっても過言ではないであろう、りんたろう・川尻善昭・大友克洋が監督を担ったオムニバス形式のアニメ映画で、遠い昔に観賞したおぼろげな記憶があったが、あらためてしっかり観賞した。 20世紀後半、特に1970〜90年代における日本のアニメーション製作の技術の高さは突出していたといわれるけれど、1984〜85年にかけて製作されたこの映画は、作画・構成・演出が究極的ともいえるレベルで作品として結実している。 ヌルヌル動くとか神作画などの安っぽい言葉に基づいた評価基準が溢れている昨今のアニメーション業界が製作している作品達とはまた全然違って、作画枚数や描き込みよりも重要な "何をどのように見せてどんな感情を鑑賞者に抱いてもらうか" といった創作者達の根源的な挑戦が、作品の中に存在している。 オムニバス形式の3篇いずれも、その世界に思わず没入してしまうほどのアニメーション表現の強さがあり、描かれていない余白の部分も含めた想像が広がって、それこそ果てが見えない迷宮に踏み込んでしまったような、楽しくも不安で落ち着かない映画体験ができる。 ただそこには万人受けするような分かりやすさや明快さはほとんどなく、かなりダークでビターなので、作風との相性が良くないと感じてしまう人も多いだろうなとも感じる。 作品は完成したものの、マニアック過ぎてヒットしないだろうという経営的な判断でいったんお蔵入りして長く寝かされることになったという当時のエピソードにも納得してしまう。 個人的にはやはり、この作品が完成したほぼ直後に長編アニメーション「AKIRA」を製作することになる大友克洋監督が手掛けた3篇めの「工事中止命令」が最も面白かった。 人工物や重機械で構築されながら自然に侵食され退廃したSFな世界観や、シリアスとユーモアの奇妙な同居感といった大友監督独特の演出はもとより、キャラクターのセリフ回しやその声優の抑揚のつけかたといった細かい演出にまで「AKIRA」と共通する部分をたくさん発見でき、「AKIRA」のプロトタイプ的な見方で楽しむこともできる。 https://filmarks.com/movies/13248/reviews/174830312

  • コンクリート・ユートピア | Concrete Utopia (2021)

    2.5/5.0 大災害によって世界が壊滅した中、唯一崩壊せず残ったアパートの人々はどう生きていくのかという、ポストアポカリプスなサバイバルをテーマにした作品。 韓国映画の近年のレベルの高さには注目しているので、こちらも期待して観賞した。 生活の継続が難しいどころか文明が崩壊し再起不能なレベルの激変があっても、もしかしたら生き残った人々はこの映画の前半で描かれているような、どこか緩さがあって危機感がない日々を続けようとするのかも知れないと感じた。 正常性バイアスという言葉があるが、極端な事象が前触れなしに発生した時に、自分たちがこういった行動を絶対に取らないという確信もできないという点で、シミュレーション映画としてはよくできている部分がある。 ただ、後半ではやはり予想通りというか、地獄のように苛烈な展開になり、救いのある結末にたどり着くことは決してない。 イ・ビョンホンが演じる、生き残った人々をまとめあげる役柄の存在感は特筆すべき強さがある。 名優ともいわれる俳優の演技力・表現力はさすが別格だなとあらためて感じたが、所在なさそうで頼りなく言葉も少ない前半から、状況の変化に従って変貌していく後半にかけての演技の段階的変化が素晴らしく、人間が狂っていく (もしくは隠していた本性が露呈していく) ということはまさにこういうことなんだろうと恐怖を感じるほどの説得力がある。 演出についてはオーソドックスながら安定感がありストレスをほとんど感じなかったが、中盤で「このアパートでの正しい暮らし方」のガイダンスビデオのような、そうでもないような中途半端なパートが唐突にあり、これは誰がどのような手段でどういった目的で誰に向けて作ったガイダンスなのかが全く分からず、演出として明らかに失敗しているように感じた。 監督が他映画やドラマ等で同様のコメディチックでメタなパートの演出を見て自分もやってみたかったからやってみた的な、製作者達の手段先行な浅はかさを感じてしまい、そのパートでかなり興ざめしてしまって残念だった。 イ・ビョンホンが演じる役の他にも主役を含め複数の主要登場人物がいるが、劇中でフェイドアウトしてその後が描かれないままの役がいたり、主人公役が傍観者的な立場を越えて存在感を発揮するところが少なかったり、総じて脇を固めるべきキャラクター達の扱いが雑な部分はやや気になった。 全般的に、イ・ビョンホンの俳優力の凄まじさでもって力業的に映画として成立させているが、それ以外の部分は凡庸で雑さが目立ち、面白いのに惜しい映画だなという読後感が残った。 https://filmarks.com/movies/111721/reviews/175193137

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