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Cinema Review

サンクスギビング | Thanksgiving (2023)



3.5/5.0

容赦ない残虐描写に定評 (?) のあるイーライ・ロス監督の作品で、クエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲスの2監督が中心となって製作された「グラインドハウス」というアンソロジー映画に含まれている「Thanksgiving」というフェイク作品の予告篇を長編映画として実際に製作したという、この映画が公開に至るまでの経緯の部分がまず面白い。


単体映画作品としての品質はいつもながらのイーライ・ロス監督作品といった印象で、オーソドックスかつ安定したアングルや演出がありながら、やはり全く容赦のない残虐な描写が続く。

猟奇的な殺人を繰り返す犯人の動機やその正体について推理しながら観賞するスリルもあり、終盤で明らかになるそれにも一定の納得感がある。


また、「グラインドハウス」に含まれていたフェイク予告篇には「昔の映画ってこんなユルさがあったよなー」というノスタルジーと「いくらなんでもそこまでやったらギャグでしょ」という突っ込みの間の、ギリギリのラインを絶妙につく面白さがあったのだけれど、その予告篇に含まれていたシーンの全部ではないものの、けっこう多くの部分が違和感なくこの本篇に取り入れられ (再現され) ていて、その構成の巧みさには驚かされた。


社会問題や人間の業について深い考察を促すようなテーマがあるわけでは全然ないけれど、この映画のようにシンプルに恐怖やスリルを味わえるホラー映画にもまた価値があるとあらためて感じた。

B級ともいわれることが多いそういったホラー作品を追求する映画職人としてのイーライ・ロス監督に対する、個人的なリスペクトがさらに高まる映画体験だった。

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